ラジオ「武田鉄矢・今朝の三枚おろし」より
”ネガティビティ・バイアス”、羽生結弦の”レジリエンス”の話を抜粋して文字起こし。
武:武田鉄矢さん
水:水谷加奈さん
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2018-05-01(火)の放送より抜粋
山口創さん著作の『皮膚感覚から生まれる幸福』のお話から。
武:この本の中では山口さんこんなことをおっしゃっておりますな。「私たちの脳はより悪い事を記憶として深く刻み込む傾向がある」と。ネガティビティ・バイアスと言いまして、人間は不幸とか不快を記憶にしっかり抱え込むそうで。だけどポジティブ っていうのが貴重なのであると。人間が健康的な生活を営むためには、ポジティブな語りとネガティブな語りの対比は3対1。つまり良い話というか楽しい話を3つして不幸な話を1つするという、3対1の割合ぐらいじゃないと、人間て疲れるみたいねぇ
武:これ加奈さん メディアん中にいて思いません?メディア逆じゃん 殺人事件から始まって 事故 季節の便りで良い話題1つして 天気予報に入るという
水:どっかでお祭りが始まった とかね
武:そうそうそう
水:そうですね たしかに
武:そうそう 不快 不安 そっちの方が重大に伝えられるわけですよね
水:はい
武:ですから皆さん 自ら進んでその比率で 自分というものの暮らしの中に メディアに頼らず 良い情報というのを取り込むという能力を鍛えていないと 大変なんですよということですね。で、メディアは何故 私もずっと考えてるんでありますけども 不快不安の方を大事に3で伝えて良い情報を1しか伝えないかというと、不快不安の方が人を集めやすいんだって。ほら、深く脳に刻まれるから
水:はい
武:ずいぶん前の事になってしまいましたけども 例えば羽生でありますよね あのーフィギュアスケートの羽生結弦くんでございますけれども。この人には 「レジリエンス」という力があるという
水:レジリエンス?
武:レジリエンス これね物凄い今 重大な力だって言われてるんですってよ。「復元力」。復元力というのは ポジティブ 明るい目標に向かって進む時に 人間の体に湧いてくる力なんですって。このレジリエンスのためには 意義ある目標と快感体験 ポジティブな自分にまつわる思い出 というのが支えにならないと レジリエンス 復元力っていうのがよみがえらないそうです
水:はい
武:練習して さんざん難しい練習をやってきた それをオリンピックの会場で「レジリエンス」「復元する」
水:あぁーそれが復元か
武:いや 違うんだ それだけじゃないんだ この復元力はね加奈ね もう一つ 負傷した場合の傷の治り方にも復元力が作用するんだって
水:おぉ
武:つまりね 傷の治りが早いんだって
水:いや羽生選手 結構な怪我 大怪我もされてて よく金獲ったなぁっと思いましたよ
武:あれはね ポジティブな思い出を過去に持っている事と 自分の目標そのものが 高い次元であるという 上昇のスパイラルに乗らない限り レジリエンスっていうのは 発生しないんだって
水:へぇ~
武:だから やっぱりメダリストって 惜しくも金獲れなかった人いるけど 銀・銅の人の中に 物凄い傷を負ってっていう人が何人もいたじゃない
水:はい
武:やっぱね そういう人たちはレジリエンスがあるのよ このレジリエンスが無い限り やっぱ正味言うと スポーツマンとしては務まらないんじゃないかって
水:う~~ん(唸る)
武:スポーツマンのあのへんの矛盾はなんか胸が痛くなるよね(鉄矢さんつらそうな口調) 怪我をするほど練習してるとなんにもならないんだけど 怪我をするほどの練習をしないと 絶対にメダルに届かないのね そういう意味で復元力、一種才能の一つではなかろうかと
2018-05-02(水)の放送より抜粋
武:昨日は羽生結弦くんの「レジリエンス」「復元力」みたいな事を話したんでありますが。「復元力」それは高い目標を持っていること そして過去に相当ポジティブな良い体験 頑張ったからあん時は報われた という体験をいつも持ってないとレジリエンスは巻き起こせない。でもう一つ加奈さんごめんなさい言い忘れておりました。レジリエンスを巻き起こす条件があるんです。それがね「利他行動」だそうです
水:利他行動?
武:うん利他行動ってのは「自分のためでなく 他者のために行動する」という。それが無いとだめだそうで。これ 祈るだけでも良いそうですよ皆さん
水:へぇ~
武:なんかやっぱり自分の幸せばっかり じゃなくて こう手を合わせる機会があったら 地域とか家族とか 今戦争で苦しんでるシリアの人のために祈るとか。そういうことがね あなたの中の「レジリエンス」「復元力」「再生力」を強くする手段だと いうふうに言っておりますですね
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●関連
羽生結弦選手の金メダルとレジリエンスの強さ(2014-03-06,日経ビジネス)