「ボローニャに来たからには、
絶対に観ておかなければならない!!」
と思ったのが、モランディ美術館!!
日本でモランディの作品を観る機会って少ないし、
モランディの故郷・ボローニャで彼の作品を観たかったの。
街中にもモランディ美術館の垂れ幕がかかってる。
ガイドブックに「市庁舎の中にモランディ美術館があります。」
って書いてあったので、市庁舎内をうろついたんだけど、
それらしい場所が見当たらなかったんだよね。
市庁舎の女性に
「すみません。
モランディ美術館に行きたいんですけど、どこにありますか?」
と聞いたところ
「え?モランディ?あ~。今はここにはないのよ。」
予想外の返事
「え?じゃ、じゃあ、今はどこにあるんですか?」
場所を説明しようと宙を指さしたので、
私が持ってる地図を広げて説明してもらうことに。
市庁舎の女性は、
眼鏡を掛けなおして地図上を指でなぞりながら場所を探してくれた。
「ここ。ここ。ちょっと遠いけど、今はこの場所に移ったの。」
本当に、ちょっと遠い。
市庁舎の女性にお礼を言って、美術館に向かうことにした。
いま、モランディ美術館があるのは『MAMbo(マンボ)』という、
ボローニャの現代アート美術館。
マルティリーニ広場をドン・ミンツォーニ通りに進むとあります。
駅からなら近い場所です。
MAMbo Museo Morandi(モランディ美術館)
http://www.mambo-bologna.org/museomorandi/
あったあった。モランディ美術館の看板。
現代アート美術館だけあって、館内もアートな作り。
受け付けは入口フロア中央にある円形のカウンターです。
現代アート、前衛アート作品が展示してある部屋の奥に
モランディの作品が並んだ部屋があります。
白い壁に等間隔に並んだモランディの作品。
そのほとんど全てが瓶やコップというような静物画。
旅行などでも外国に行くことがほとんどなかったモランディ。
彼はその生涯をボローニャで過ごした。
学校でデッサンの教師なんかをして、
家計の支えにしてた時期もあるんだって。
映画『甘い生活』の中では
「彼の絵は偶然に描けるものではない。」
というセリフがあるほど。
瓶の配置、光の差し込み方、
全てを自分の納得いく構図で作り上げる画家だったそうだ。
果物や野菜という命があるものでなく、
部屋に置かれた瓶やコップだけの静物画。
絵の色合いが、すごく優しい。
「あぁ、きっとモランディって優しい人だったんだろうなぁ。」
って率直に思った。
でも、淡いって色合いじゃないんだよね。
優しい色の中にもしっかりとした意思を感じる。
ただの瓶が並んでるだけなのに、
その瓶が建物のようにも、どこかの街並みのようにも見える。
まるで、絵の中に吸い込まれていくような感じがした。
モランディの作品は「静寂」や「瞑想」なんて
言葉で表現されることが多いようだけど、
本当にその通りだね。
土曜日の春の午後、
知らない街の誰も居ない広場に迷い込んだような・・・。
暖かな静けさの中に居て、思考が停止していく感じ。
館内にはモランディに関係する人たちの
インタビュー映像やモランディの部屋の写真もあった。
ある人はインタビューの中で
「彼の作品は、まるで宗教画の様なんだよ。
あの瓶のフォルムがまるで聖母マリアのシルエットのように見える。」
と語っていた。
なるほど・・・やはり奥が深い。
モランディの作品を見終わった後、
不思議と暖かい静寂の中にいるような気持ちが続いた。
思考が停止したままボローニャの街中を歩く。
メイン通りや街の中心はレンガ色が主流なんだけど、
ボローニャは一本裏道に入ると、
こういった優しい色の家が続くんだよね。
「この街がモランディに、
ああいう色合いの作品を描かせたのかな?
いま、本当にモランディの絵の中を歩いてるみたい。」
思考が止まりながらも、ぼんやりそう思った。
なんだろう、この穏やかな気持ちは?
インタビューの中で言っていたように、
まるで静寂の中にある宗教画を観た後のような感覚。
すごい画家だなぁ・・・・。
彼の絵の良さは言葉じゃ到底説明できないよ。
モランディ・・・、
本物に会いに来て良かったよ・・・。
みんなにも絶対に本物に会っていただきたい!!
と思った。
そして絵を観た後に、このボローニャの街並みを歩いて欲しい。
穏やかな気持ちで街を歩いていると
「ねぇ、ねぇ、写真撮ってよ!」
いきなりイタリアのお兄ちゃんが声をかけてきた。
は?写真?
私、モランディの街並みを撮りたいんですけど(笑)
よく分からんが、写真を撮ると
「わ~、ありがとう♪」
と言ってニコニコしてた。
お前はカメラのない秘境に住む子供かっ!(爆笑)
穏やかです。
とっても穏やかなボローニャの裏道です。
しかもお兄ちゃんが声を掛けてきたのは、モランディの家のすぐそば。
最初、モランディの家には行く気はなかったんだけど、
彼の作品を観て、どんな所に住んでいたか知りたくなったんだよね。
この家でモランディは絵を描いていたんだねぇ。
家の中を見るには予約が必要だから、
私は中に入れませでした。
それでも、モランディの家を見れて良かったよ。
なんか嬉しかった。
ボローニャ良い街だわぁ。







