そごう・西武百貨店が青息吐息なのはもう20年前からよくわかっていますが、その他の百貨店もこの先の店舗維持はなかなか厳しく、数年以内には再開発や近々閉店しそうな老朽化した百貨店も首都圏に幾つもあります。
これまでの推移をみていると、年間300億円の売り上げを下回るようになると百貨店業態を単体では保てず、SC化や閉店の方向に向かっています。300億円ラインから落ちているのが郊外(一部は都心)や地方県庁所在地の中堅クラスの百貨店です。
200億円を下回るようになると、百貨店の名はあってもSC化(テナントビル化)となり、百貨店業態はほとんどが撤退になってしまいます。(150億円で大手では閉店している例が多いですね)
以下にリストアップされている百貨店は、あと数年後にどのような業態になっているか分からない、先行きがかなり厳しい百貨店(丸井は百貨店でないので除外)の首都圏店舗の主な一覧です。
・全国百貨店売上高(2022年)年商300億円以下(首都圏)
http://motokadenchan.seesaa.net/article/492380152.html
・東急百貨店たまプラーザ店(276億円)→SC化進む
・伊勢丹立川店(274億円)
・そごう大宮店(265億円)
・西武百貨店渋谷店(264億円)
・小田急百貨店町田店(253億円)→SC化進む
・東武百貨店宇都宮店(215億円)
・松坂屋上野店(208億円)→南館はPARCOに
・東急百貨店吉祥寺店(172億円)→SC化進む
・西武百貨店東戸塚店(169億円)→既にSC化
・高島屋高崎店(151億円)
・そごう川口店(153億円)→既に閉店
・西武百貨店所沢店(137億円)→既にSC化
・伊勢丹相模原店(115億円)→既に閉店
・熊谷八木橋百貨店(110億円)
・水戸京成百貨店(99.3億円)
・東武百貨店船橋店(98.6億円)→SC化が進む
・高島屋立川店(90.5億円)→既にSC化
・さいか屋藤沢(83.8億円)→SC化が進む
・京王百貨店聖蹟桜ヶ丘店(82.9億円)→一部SC化
・高島屋大宮店(73.2億円)→SC化が進む
・小田急百貨店藤沢店(54.1億円)→既にSC化
・都筑阪急(32.6億円)→既にSC化
関東地方の百貨店(丸井除く)だけでも、まだこれだけの百貨店が今も営業しています。
郊外の中堅店舗と思われている大宮や立川や町田などの百貨店や、北関東の県庁所在地にある百貨店でも、賃貸の場合は採算ラインを下回る場合が多くなってます。
コロナ禍の終息めども立たない中でこれから10年先にはどれが残っているか予測することは困難です。(たぶんほとんど残れないはず)