コロンビア大学白熱教室、シーナ・アイエンガー教授の選択の理論の続きです。
この講義の中では、「マジカルナンバー7±2」というのを紹介していました。人間の記憶や注意が保てる数字というのは、7ケタ±2(つまり5~9ケタまで)という説が出されました。
○マジカルナンバー(コトバンク)
http://kotobank.jp/word/%E3%83%9E%E3%82%B8%E3%82%AB%E3%83%AB%E3%83%8A%E3%83%B3%E3%83%90%E3%83%BC
確かに、人が1日で見れそうなお気に入りブログは5~9つぐらいだし、電話番号も一時的に記憶できるのは5~9ケタぐらいまでのように思います。
このように、人は何かしらの選択をする時は、
①単純化して
②優先化させ
③分類化する
というものを頭に入れておく必要があるそうです。
電話番号なら、03(1234)5678、郵便番号なら100-0001みたいな感じ・・・。
このようにして、大量な情報をよりよく選択するために、さらに以下のことについてを行うそうです。
①省く(重要でないことは覚えない)
②分類する(種類毎に区分けする)
③整理する(複雑な情報を並べ直す)
このようにして、例えば、大分類(国家別)・中分類(業界別)・小分類(地域別)などに、自分が簡単に把握できる「マジカルナンバー7±2」の範囲まで選択肢を思い切って絞り込んだ方が良いんだそうです。
ここで、プロとアマの違いとして挙げられたのは、例えば、「チェスの名人」と「一般の人間」では、選択のどこが大きく違うのか?についても説明されていました。
プロもアマも、脳の記憶力に関してはそれほど大きな差は無いと言われているそうです。
ただし、名人はこれまでの場面で体験し、習得をしてきたデータの蓄積が一般人とは全然違います。
その蓄積が名人としての圧倒的な強みであり、ここで自分の脳の引き出しからその時点で都合の良いデータを瞬時に引き出して、数ある体感データから、研ぎ澄まされた直感や勘により、ほぼ確実な選択をすることがプロになるための条件なんだそうです。
この違いが、プロとアマのその後の展開に、明白な格差となって大きく出現してくるんだそうです。
さらに重要なことは、目的←手段←選択を明確化しておくこということです。人が何かを選択するということは、いかなる手段(方法)を用いて、どのような目的(夢)を達成するのか?これをしっかり持っておくということだそうです。
最後にですが、何か1つのことを選択して、約1万時間やり続ければ、その道での一流になれるとよく言います。
しかしながら、実際には50時間も費やしたあとで、約9割の人が「好きになれない」、「向いていない」といった理由で、人はどんどん脱落するそうです。
やはり運だけでなく続ける熱意(情熱)が必要のようです。1万時間費やした人というのは、絶対にやり遂げるという意思を持って何度も選び続け、さまざまな過程のなかで選ばれた人なのだそうです。
今後の人生の選択で、戦略的な選択ということで、役に立つ話が満載です。シーナ・アイエンガー教授の「選択の理論」をぜひ参考にしたいものです。