エコノミック・ヒノマル | Passのブログ (情報部屋)

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不動産投資から株式投資、育児から家事まで、その他 国内・海外の見たこと感じたことをただつらつらと書き連ねるブログです

ここ何日か、季節の変わり目で寒暖差が大きいせいか、体調があまりおもわしくなく、休んで静かに過ごしています。つくづく失って痛かったなと気づくのは、明らかに利便・金銭より健康・環境だと最近心から思います。原発事故を考えてもその通りです。

テレビや新聞やチラシを見れば「10%人件費削減!」、「早期退職・人員大カット」、「赤字出血大サービス」の総連発。いよいよ労働力や正社員が叩き売りされて、人々が「モノ化」しているなあと実感させられます。

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昭和の時代でもそうでしたが、子どもの頃、友人や親戚の父親が「毎日午前3時にタクシーで酔って帰ってくるんだ・・・」そんなつぶやきを聞いたことがありました。

「エコノミック・アニマル」とか、「ジャパン・アズ・ナンバーワン」などと、世界から言いたい放題に言われていた時代、日本の大人たちは随分と無理をして働いていたものだなあと子ども心にも思っていました。

昔から、どこかで「そんな生き方はしたくないなあ」という気持ちがあったのですが、日本で就職をしてから、その日本人的な価値観の意味を大きな衝撃でもって受け止めることになるのでした。

「日本で働くことで最も重要な価値観は『忍・耐・力』だ」と、当時の何コも上の大先輩から、しかと酒を酌み交わされながら、説教交じりに小一時間教わったものです。

もっと言えば、この日本という国では、個人の自由で行われるべき結婚ですらも「忍耐力」や「我慢」・「安定的な高給与」が重要な人格の資質だとして、まことしやかに言い伝えられ続けています。

とにかく日本人の正社員の強固な価値観としては、今でも「忍耐」・「我慢」・「滅私奉公」・「不惜身命」・「粉骨砕身」という主君への従属意識である「おしん」的キーワードで総並びだと思います。

そしてそれと引き換えでのお決まりの「安心」・「安全」・「元本保証」(爆)!このようにリスクと不確実を徹底的に嫌いつつも、自分の身を捨ててでも忠犬ハチ公のように主君にずっとついていきます。生活の日銭と幻の身分保障のために。(あくまで潜在心理的な一側面ではありますが、日本で尊ばれている意識文化)

21世紀の現代社会で、グローバルの流れからも見て、よくよく考えると、今は競争自由化で個性を競う不確実な時代なのに、日本人のM的労働意識が「自己抹殺」や「自縄自縛」にも匹敵する致命的で恐ろしい価値観だとだいぶ前に私は気付いてしまいました。

こんな自縛的な発想が、過去の戦争で大量の犠牲者を生み出す大きな原因となったわけでもあり、つくづく偏った信仰思想に基づく一種の「洗脳」教育とか、集団心理というものは、恐ろしいものだと痛感します。

もっと寛容で、個性を尊重し、自主自立の大人の国にしていくには、今や少し手遅れかなあ・・・と感じたりもしますが、そこは変わり身も早い日本人、追い込まれるその時が来たらきっと価値観を大きく変えてくれるだろうと、最後の望みに託したいと考えています。