この人おもしろい人ですね~。こういうシニカルな見方ができる人は私は非常に大好きです。爆笑問題の太田かと思いました。でも苗字は「田中」!しかも私と同世代ですよ。もうホントに仕方がないので、田中慎弥氏の本を読んでやるかなあ。(苦笑)
○「都知事閣下と都民各位のために、もらっといてやる」 田中慎弥さんの受賞会見(産経)
http://sankei.jp.msn.com/life/news/120117/art12011723490012-n3.htm
第146回芥川賞に決まった田中慎弥さん
「共喰(ともぐ)い」で芥川賞を受賞した田中慎弥さん(39)は、ジャケットに紺のタイ、デニムパンツという服装。5度目のノミネートを経ての受賞だったが、その顔に笑みはなく、浮かない表情で会見場に登場。脱力したような、斜に構えたような態度で席についた。
――まず一言
「確か、(米女優の)シャーリー・マクレーンが何度もアカデミー賞にノミネートされた末にようやく取ったとき、『私がもらって当然だと思う』と言ってたらしいが、だいたいそういう感じです」
《会場、爆笑》
「4回も落とされたので、断るのが礼儀といえば礼儀。でも私は礼儀を知らないので、(芥川賞を)もらうことにした。断って、気の小さい選考委員-都知事が倒れて都政が混乱してはいけないので。都知事閣下と都民各位のために、もらっといてやる。もう、とっとと終わりましょうよ」
《体をひねって嫌がる田中さん》
――今回は東京ではなく地方在住の作家の受賞が目立つが
「感想はありません」
――他の受賞作については
「読んでないのでわかりません」
――5度目の候補で受賞したことについて
「1回目で受賞するのが一番いいんで。5回目だとまぬけです。もうやめましょうよ」
――田中さんは「自分は働いたことがない、働いたら負けだ」と以前話していましたが、いま仕事の見つからないニートの方に一言あれば
「人によって状況が違うので他の人に言うことはありません。私は本を読んで小説を書いて、小説家になっただけです」
――田中さんは携帯を持っていないが、今日はどのようなかたちで受賞の報を受けたのか
「都内の飲み屋で待っていました。プリぺイド方式の携帯を編集者が持ってきて、(受賞の報を)受けました」
――どなたかに知らせましたか
「母に」
――お母さまは何と?
「『良かったね、おめでとう』だけです」
――文学振興会から受賞の報を受けたとき、どう返事したのですか
「ちょうだいします、と」
――今回の受賞を受けて、心境の変化はありますか
「気持ちの変化はありません。私には意欲がありません」
――故郷・下関への思いを教えてください
「非常に乾いた街です」
――受賞によって下関を離れるとか、書くスタイルは変わりませんか
「今までどおりです」
――シャーリー・マクレーンと同じく受賞は「当然だ」ということですが、当然とは?
「当然だから当然です」
――選考委員の石原慎太郎氏に一言
「おじいちゃん新党結成に向けていそしんでいただければ」
――地元の恩師の方からもお祝いの声が寄せられています
「それは嘘ですね、私は教師に嫌われていたわけですから」
――不機嫌なのはなぜ?
「とにかくやめましょうよ。私は円城さんのように丁寧にできないので」
――今日はお酒は飲んできたんですか
「ワイン2杯くらいです」
――たくさんの人の前で話すのは嫌いなのですか
「こんな場所で話すのが好きな人はいないでしょう。政治家じゃないんだから」
――最近講演などもされているそうですが
「それは、ギャラが出るんで」
《終始、不機嫌な様子の田中さんだが、過激な発言に会場は時折、苦い笑いに包まれた。果たして芝居なのか、本心なのか…》