▲千葉県が開設している里親制度特設ページ

 

皆さん、こんにちは。

千葉県議会議員(船橋市選出)の石川りょうです。

 

本日も石川りょうの一般質問シリーズ。

第3弾は里親について。

 

さまざまな理由から家庭で暮らすことのできない子どもが、千葉県だけでも令和3年度で約1100人います。そのうち里親の下で暮らす子どもは約300人であり里親は不足しています。

 

「できる限り家庭的な養育環境の中で、特定の大人との継続的で安定した愛着関係の下で行われる必要がある」とする家庭養護が進められている中で、本県でもまだまだ里親を募る必要がありますが、心理的ハードルは一般的に高いというのが現状です。「長期間養育しなければならない」、「お金がかかる」などといったイメージです。しかし実際は、子どもを預かっている養育里親のうちの約6割が3年未満の短期間の養育となっていますし、生活費や教育費などの必要な経費は里親措置費として毎月支給されます。そのような事実を、本県では里親制度特設ページを開設したり、10月の里親月間には「ちば県民だより」でも特集を組んだりして周知広報してくださっており、これは間違いなく里親に対する心理的ハードルを下げる役割を果たしていると思います。

 

このように「知ること」からハードルを下げる方法がある一方で、制度の面からも下げる方策があると考えます。まず一つの方策は、厚生労働省の「新しい社会的養育ビジョン」で提言されているような「短期間専門の養育里親」というカテゴリーを設けることです。先にも述べましたが、実際に子どもを預かっている養育里親のうちの約6割は短期間の養育となっている事実を考えると、本県にも短期専門の養育里親というカテゴリーがあっても良いと考えます。

 

もう一つの方策は里親レスパイト・ケアです。これは里親が一時的に休息することを希望した場合に、児童養護施設等や他の里親へ子どもを預けることができる制度です。しかし、その活用状況を見ると、取得率は10%未満であり、かなり低い状況になっています。里親も時には休むことができるんだよ、などと知っていただくことも同制度に対する心理的ハードルを下げる効果があると考えます。

 

【石川の質問①】

短期間専門の養育里親のカテゴリーを作るべきと考えるがどうか。

 

【県の答弁①】

●里親には、養育里親、養子縁組里親、親族里親、専門里親の4種類がありますが、短期受け入れ里親の制度を設けることは、里親登録をしていただく際の選択肢が増えるため、登録里親数が増加する可能性があると考えられます。

●一方、社会的養護を必要とする児童の家庭養育を推進するため、里親委託を優先することとされており、長期の受け入れが可能な里親を確保していくことも重要です。

●このため、県では、こうした課題を踏まえ、多様な里親のあり方に関する国の検討状況や他県事例等も参考にしながら、短期受け入れの経験を重ねた里親を長期の受け入れにつなげていくなど、里親委託の推進に向けた効果的な取組について研究してまいります。

 

【石川の質問②】

里親レスパイト・ケア制度の利用が低迷しているが、その原因と対策についてどう考えるか。

 

【県の答弁②】

●里親に児童を委託する際、里親の疾病や育児疲れにおいて一時的な休息に利用できるレスパイト・ケア制度の説明を行っているところですが、全国里親会が行った里親へのレスパイト・ケアの利用に関するアンケートでは、「子どもに申し訳ない」等のマイナスイメージを持ち、利用に消極的になる。「預け先の里親や施設のことがよく分からず、利用をためらう」等の意見が挙げられています。

●このため、里親同士の交流の機会等を通じ、養育負担の軽減につながるレスパイト・ケア等の里親への支援制度や制度利用者の体験談の周知など、預け・預かりやすい環境づくりに取り組み、安心して子どもを預けられるよう、制度の利用促進を図ってまいります。

 

【石川からの要望】

短期間専門の養育里親について前向きな答弁をいただいたいと思います。メリットやデメリット両方あると思いますが、他の自治体の先進事例などを研究して、メリットが上回るようであれば、千葉県での創設もお願いしたいと思います。

 

 

実際に石川りょうが一般質問をしている様子をご覧になりたい方はこちらから録画中継をご覧いただけます。

 

2023年12月12日 千葉県議会議員(船橋市選出) 石川りょう

石川りょう公式ホームページ