皆さん、こんにちは。
船橋市議会議員の石川りょうです。
今日のブログでは、本年11月8日に実施した東葉高等学校における船橋市議会出前講座についてご報告いたします。
12月23日の広報委員会で、広報委員による当該事業に対する総括が終わりましたので、やっと皆さんにお知らせすることができます。
船橋市議会では、毎年夏に「小中高校生議会見学会・意見交換会」を実施しているのですが、小学生の参加は多いものの、中高生の参加者が少ないことが課題でした。また、18歳への選挙権年齢の引き下げに伴う若年層への主権者教育の重要性も議論されていたこともあります。そして、令和2年度に実施した「船橋市議会アンケート」の中で、市民の方々より、若者向けにも広報広聴活動を実施してほしいというご意見をいただいていました。そのような理由から、広報委員会で何度も議論を重ね、この度、船橋市議会広報委員会として初めてとなる議会出前講座を実施するに至ったのです。
記念すべき議会出前講座の最初の実施校となっていただいたのは、学校法人船橋学園東葉高等学校さんでした。
校長先生が年間10回以上企画されている「この指と~まれ」というイベントとコラボレーションさせていただく形で実施しました。
テーマ:18歳選挙権を考えよう ~議員に直接聞いてみよう!市議会のお仕事~
目的:船橋市議会として、高校生に対し、より積極的に広報・広聴を行うため。
また、身近な政治の場である市議会について関心を持ってもらうため。
内容:開会あいさつ
委員紹介(広報委員10名で伺う!)
議会の役割紹介(スライド)
市議会施設見学映像放映(動画)
質疑応答
以下に、ご参加いただいた生徒さんたちによるアンケート結果をご紹介します。
27名の生徒さんにご参加いただきました。
内訳をみると、1・2年生が多く、3年生は少なかったです。
3年生は受験勉強などでお忙しいのだと推察されます。
実際の市議会の様子を見たことがありますか?という質問に対して、8人もの生徒さんが「ある」と答えてくださったことには驚きました!やはり、インターネットで本会議と委員会の生中継と録画中継を公開していることは大きいと思います。また、出前講座の予習として見てくださったのかもしれません。いずれにしてもとてもありがたいことです。
しかし、紙媒体である(インターネットでもPDFで公開しています)「ふなばし市議会だより」は「読んだことがある」という答えは少なかったです。
しかし、嬉しいことは、今回の出前講座を経た後に、「今後見てみたい」「今後読んでみたい」と感じてくれた生徒さんたちがとても多くなっていたことです。これだけでも、出前講座を実施した価値があったと思います。
肝心の内容についての理解度ですが、「議会の仕組み」も「市長と議会の関係」も理解してくれた生徒さんたちが多かったようで安心しました。用意したスライドと映像は、夏の議会見学会(オンライン型)でも使用しているものであり、一定以上のクオリティがあることが証明されました。
広報委員長の私としては、この質問が今回の本丸だったと申し上げても過言ではありません。
「今後も出前講座を実施してほしいですか?」という質問です。
なんと、アンケートに答えてくれた生徒さんの全員が「はい」と回答してくださいました。
出前講座の需要は間違いなくあるということが証明されたことになります。
最後に、議員との質疑応答から感じたことや出前講座全体を通した感想などについて自由記述をお願いしたところ、このようにたくさんの貴重なご感想をいただきました。正直申し上げて、ここまでおっしゃってくださるとは想定外でした。「望外の喜び」という言葉はこういうときに使うのだと初めて感じました。
●議員さんの丁寧な回答が素敵だった。
下でご紹介しますが、参加した広報委員(議員)もとても熱心に、真摯に対応してくださったと思います。その議員の姿が高校生たちにも伝わっていることがよくわかります。
●私たちの意見も伝えられる場があると聞いてびっくりしました。
陳情を例に、市民の声が議会に届くことを説明しました。こういったことも大切な主権者教育の一つなのだと思います。
●生徒の質問に対して、素早く、そして楽しそうに答えている様子を見て、「とても真剣に取り組んでいるんだな。船橋が好きなんだな」と感じた。
我々議員は、「選挙の前にしか出てこない」、「普段何をやっているかわからない」、「必要ない」というご意見をいただくことが多くあります(議会不要論)。もちろん、それは我々議員の努力不足が原因であることも事実だと思います。しかし、このような機会を自ら創り出すことによって、議員の、議会の仕事についても理解していただくことはとても大切で有意義なことだと感じました。
●議員さん同士仲の良い雰囲気で良かった。
こういう一面が見られることも大切ですよね。今回の出前講座には10名の広報委員に出席いただきました。多すぎるのではないか?というイメージを持たれる方も多いと思いますが、偏りを無くすための工夫でもあるのです。他の議会のことはわかりませんが、船橋市議会においては、定例会や委員会の場では議員同士喧々囂々侃々諤々の議論をするときも多いですが、場外では普通にお話していますし、党派や会派を超えて仲の良い議員の人たちもいます。
●質疑応答の時間をもっとくれると嬉しいです。
今回の最大の反省点はここになります。約20分の時間をとったのですが、それでは収まりきらないほどの質問をいただき、最後は時間切れになってしまいました…。質問を重ねるごとに会場の雰囲気はあたたまり、もっともっと出てくるという矢先の時間切れは無念でした。
以下に、広報委員(議員)による出前講座の総括をご紹介します。
内容の質の向上や時間配分の問題、そして、議員の側の準備の課題など、様々になご意見をいただきました。
しかし、共通していたことは、来年度以降も続けていくべしという出前講座に対する前向きなご意見だったと認識しています。
議員の側にも、議会出前講座の意義や価値を認識いただけたと思います。
今期の広報委員会は来年4月の統一地方選挙をもって終了となります。
その後は、選挙を経た5月に新しい議員をもって新生広報委員会が誕生します。
選挙は誰が当選するかわかりませんし、どなたが広報委員になるかもわかりません。
したがって、今期に初めて実施した議会出前講座を「必ず実施するように!」と来期の委員会に無責任に申し送りするわけにはいきません。
しかし、経験は引き継げます。
今回ご紹介した通り、東葉高校の生徒さんたちのアンケート結果と、今期の広報委員による所感をまとめて残しておきました。
来期の広報委員の皆さまには、これらを参考にしていただきたいと切に願っています。
ここからは、広報委員長としてではなく、一人の市議会議員としての、私の意見です。
議会出前講座は今後も実施していくべきと考えます。
今回、強い関係を築かせていただいた東葉高校さんとは来年度も実施させていただけます。この機会を逃す術はありません。
そして、まずは出前講座を船橋市議会の毎年の恒例行事にする。
その後は、東葉高校さんだけでなく、市立高校(市立船橋)や市内にある県立高校にも広げていく。
高校だけに限定する必要はありません。市内の小中学校で実施することにも価値があると思います。
学校だけに限定する必要もありません。いずれは、市民の皆さんや市内の団体などからも要望があれば実施していく。
そうしていくことで、間違いなく、議会は市民に身近なものとなっていきますし、議会に対する信頼も高まります。
上述したことは将来像であり、一足飛びにということはできず、段階的に…となってしまうと思います。
しかし、船橋市議会において「議会出前講座を標準装備に」という目標を掲げて進めていってほしいと切に願うものであります。
2022年12月27日 船橋市議会議員 石川りょう