皆さん、こんにちは。
船橋市議会議員の石川りょうです。
 
最近の私の議会におけるテーマは船橋市の財政についてです。
一般質問や議案質疑においては、ほぼこのテーマを取り扱っています。
私は船橋市の将来財政をとても心配しています。その主な理由は以下の通りです。
●毎年の収支は10年連続で赤字(実質単年度収支の赤字)
●市の借金は右肩上がりで、総額は3,282億円以上(市債残高)
●市の貯金は右肩下がりで、令和3年度末で36億円強しか残らない予想(財政調整基金の残額)
 
このままでは、船橋市の財政は「持続可能」でなくなってしまうと心配しています。
つまり、必要な時に必要なお金を使うことができなくなってしまうということです。
 
本市の財政を立て直すために提言していることは以下の2点です。
①財政調整基金(市の貯金)から、毎年当たり前のように取り崩しをして予算編成することを止めること。
②毎年の収支は最低でもトントンか、黒字化すること(赤字解消)。
 
しかし、多くの方もご存知のように、自治体の財政状況は軒並み大変になっています。
特に、少子高齢化に伴う社会保障(扶助費)の伸びは大変なもので、自治体の多くを占めています。毎年伸びているこの扶助費が、自治体財政を圧迫していることは事実です。
 
私が船橋市に提言している「単年度収支の赤字の解消」なんて、不可能な提言をしているだけなのではないか?という心配を抱きました。
そこで、他の自治体の財政状況を見てみようという結論に至りました。
全国1,700以上の全ての自治体ではありません。
まずは、船橋市と同じカテゴリーに属する「中核市」で見てみようと思いました。
その結果が以下の表になります(細かい表で見づらくすみません)。
*最新の情報ですが、まだ令和元年度決算をもとにしたものとなります。
 
 
 
現在、全国には60の中核市があります。
このうちの24市が、実質単年度収支の黒字化を実現していることがわかりました。
実現できている中核市があるということにまずは安堵しました。
 
ただ、中核市といっても、また規模や立地はバラバラです。
船橋市は、①人口が約64万人(中核市最大)、②東京のベッドタウン、③歳入に占める市税の割合が48%(半分くらい)です。
この条件に近く、参考になりそうな中核市を選定しました。
 
(1)川口市(人口60万人、東京のベッドタウン、市税の割合45.6%)
(2)柏市(人口約42万、東京のベッドタウン、市税の割合51.5%)
(3)八王子市(人口約56万人、東京のベッドタウンというか東京都、市税の割合43.7%)
(4)豊中市(人口約41万人、大阪のベッドタウン、市税の割合46.7%)
(5)枚方市(人口約40万人、大阪のベッドタウン、市税の割合41.3%
(6)東大阪市(人口約49万人、大阪のベッドタウン、市税の割合38.4%)
(7)西宮市(人口約48万人、大阪や神戸のベッドタウン、市税の割合49.9%)
 
以上の7中核市の中で、実質単年度収支の黒字化に成功している都市は以下の4市でした。
●川口市
●豊中市
●枚方市
●東大阪市
 
これらの都市がなぜ単年度収支を黒字化できているのか?
船橋市との違いは何か?
款別歳入構成比や市税構成比、目的別と性質別の歳出構成比など、船橋市と比較してこれから調査してみたいと思います。
 
 
財政力指数や歳入における市税の割合などにヒントがありまそうです。
 
2021年4月5日 船橋市議会議員 石川りょう