皆さん、こんにちは。
船橋市議会議員の石川りょうです。
 
2月15日開会の令和3年船橋市議会第1回定例会に上程される議案が明らかになりました。
やはり、1定ですので、令和3年度当初予算案が最も気になるところです。
 
 
予算規模は、2,121億7,000万円となり、前年度と比べて4億8,500万円(0.2%)の増加となりました。
下の表を見ていただければわかるように、税収は市税で42億8,100万円(4.2%)の減少、地方消費税交付金2億3,940万円の減少が見込まれていますが、その穴を埋める歳入に、地方特例交付金、地方交付税、国庫支出金、県支出金等があります。
 
 
しかし、特筆すべきことは、財源不足に対して普通交付税で賄えない額について国と地方が折半して負担する臨時財政対策債(臨財債)が、前年度比29億8,960万円も増えて、82億8,300万円にもなったということです。
 
臨財債は、その償還に係る元金と利子について、将来の基準財政需要額に加算されることになってはいますが、借金は借金ですし、船橋市にはすでに臨財債だけで約647億円も積みあがっています(令和元年度決算時)。そして、そもそも、国の財政だって心配されるところなので、本当に返ってくるのか心配です…。
 
 
コロナ対策は必須ですので、歳出の増加はやむを得ないことだとは思います。
しかし、船橋市の財政は、このままで本当に大丈夫なのだろうか?と心配になってしまいます。
 
【▲船橋市の市債残高の推移】
 
船橋市の借金(市債)は、積もり積もって、令和元年度決算時で約3,282億円もあるのです。
一般会計だけでも約1,860億円です。
返すことができるのでしょうか?
そもそも返す気があるのでしょうか?
私には絶望的な数字に見えます・・・。
 
よく、「身の丈にあった財政運営」という言葉が聞かれます。
果たして、船橋市の身の丈にあった財政というのは、いったいどのくらいなのでしょうか?
身の丈にあってない財政運営をしているから、借金が毎年膨らんでいっているのだと思います(当たり前ですが)。
どこに贅沢をしているのか?
どこを削れなければ「身の丈」を実現することができないのか?
このあたりのことについては、今定例会の質疑で執行部(特に財政担当副市長)に尋ねてみたいと思っています。
 
 
前置きが長くなりましたが、私の主観で選んだ令和3年度当初予算に示されている注目事業をピックアップしましたので以下にご紹介します。
 
●客引き行為等防止対策 船橋駅、西船橋駅、津田沼駅で、週4日実施している巡回のうち、1日の巡回時間を23時まで延長。 本会議等で、私がずっと提案し続けてきたこと。撲滅のためにはまだまだ不足と思いますが、拡大することには賛成。
 
 
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●介護人材バンク 介護人材不足解消のため、有資格者の登録や市内事業者への紹介等を行います。 健康福祉委員会で、新型コロナ対策につき、市内介護事業者の方々との意見交換(参考人招致)を通して市役所に提言した内容の一つです。
 
 
●外国人介護人材の受入支援 介護人材確保のため、技能実習生や特定技能外国人を雇用する事業者に、介護技能向上研修等の実施費用を助成。 一般質問で取り上げてきた内容。コロナ禍で難しいと思いますが、介護人材不足解消のために必要。
 
 
●路上喫煙及びポイ捨て防止条例改正 重点地区で直ちに過料を課すことと、船橋駅北口に実証実験として指定喫煙所を設置。 一般質問で取り上げてきた内容。一発過料(2千円)は条例の実効性を高めるために必要な措置だと考えます。
 
 
●学習支援事業 生活保護世帯、生活困窮者とひとり親世帯等の中学生を対象とした学習支援を10会場から1会場増やす。 一般質問で取り上げてきた内容。境遇による差を少しでも縮めるために必要な事業だと考えます。
 
 
●幼稚園での預かり保育 国の要件を満たす預かり体制を整えている幼稚園に対し、運営費の助成を引き上げる。 待機児童対策は、健康福祉委員会で取り上げてきた内容。幼稚園にも、保育園並にお子さんを預かってくれる園があります。
 
 
●母子分離による医療的ケア児の受入 東簡易マザーズホームで母子分離事業を実施。 医療的ケア児を持つ地域の方々と共に担当課と動いてきました。公立保育園でも開始していく予定。まずは第一歩です。
 
 
●ICT支援員の増員及びGIGAスクールサポーターの配置 授業でのICT活用法を支援する人員と、機器の技術を支援する人員を配置。 一般質問で取り上げてきた内容。GIGAスクール実現のため、市教委内に推進室を設置するくらいの覚悟がほしい。
 
 
●交差点改良 薬円台交差点の改良工事を行います。 薬園台駅と成田街道方面に右折する車で慢性的な渋滞を引き起こしていた交差点。右折レーンと歩道を作ります。ずっと道路部と折衝してきました。ようやくです。
 
 
●交通ビッグデータを活用して、交通状況を見える化し、効果的な渋滞解消や生活道路の安全対策の検討を行う。 ブログでも取り上げました。ETCデータを活用。国県の役人も含めた協議会が設置されました。いくらかでも良くなることを期待!
 
 
以上の点も踏まえて、15日からしっかりと議案審査をしてまいります。
 
2021年2月9日 船橋市議会議員 石川りょう