皆さん、こんにちは。
船橋市議会議員の石川りょうです。
 
船橋市民の皆さんは、上のような看板を目にしたことはありませんか?
船橋市が管理する公園には、「利用者の皆さんへ」ということで、上の写真のような看板が設置されています。
 
今日は、この公園の看板、特にボールあそびについてのお話です。
 
先日、ある市民の方からお問い合わせをいただきました。
幼稚園児と小学1年生のお子さん、そしてお父さんの3人で、誰もいない公園で、柔らかいボールを使ってサッカーをしていたそうです。すると、近隣の住民の方でしょうか、公園ではボールあそび禁止だからサッカーをしないでと注意されてしまったそうです。お父さんは、他の誰もいませんし、柔らかいボールですし、自分がしっかりと注意して見ていますので続けてはいけませんか?と聞いたところ、迷惑だからやめてくださいと言われてしまったそうです。
 
さて、こういう場合、船橋市ではどうなるのでしょうか?
 
船橋市の公園には、基本的には上の写真のような看板が公園に設置されています。
ここには、確かに、「野球・サッカー・ゴルフなどの練習は危険なのでしないでください」と書いてあります。
この文言は果たして何を意味しているのか?
文字通り、公園内では、野球やサッカーやゴルフは、そもそも完全に禁止という意味でしょうか?
 
船橋市役所に尋ねてみました。
結論から申し上げますと、船橋市としては、この看板が掲げられているからといって、野球やサッカー、ゴルフの全てを禁じているわけではないということでした。
 
そこはあくまで常識の範囲内、そして、利用者・近隣住民同士で合意がとれる範囲であれば禁じていないということです。例えば、硬球を使ってのキャッチボールであれば危険なので止めるべきですし、11人対11人のサッカーをゲーム形式でしてしまえば、限りあるスペースを占有してしまうため不適切です。さらには、ゴルフクラブを人ごみの中で振り回せば危険です。しかし、人がいないところでのちょっとしたパス回しや、柔らかいボールを使っての子ども同士のサッカーなどであれば、基本的には禁止していないというのが船橋市の立場です。「許可している」ではなく、「禁止してはいない」という言い方がさすがですが・・・(笑)。
 
さて、船橋市には公園のボールあそびに関する特定の看板が2種類あります。
一つがこれです。
「ボールあそび禁止」
これは、完全に公園のその場所でのボールあそびを禁止する看板です。
この看板が掲げられている公園では、船橋市はボールあそびを全面的に禁止しています。
市役所職員が、公園の広さや利用している人の動態、近隣の住居の距離などを勘案して決定しています。
しかし、この看板に関しては、近年では新しく設置することはしていません。基本的には自由なスペースである公園の利用を著しく制限することになるからです。
 
代わりに、近年増えている看板がこちらです。
「他の人の迷惑となるボールあそび禁止」
この看板のある場所では、ボールあそびをするのであれば、他の方に配慮をしたボールあそびをしてくださいという意味です。ボールあそび自体完全に禁止という意味ではありません。
 
以上のことから、先日私にお問い合わせのありました、市内の公園における親子3人での柔らかいボールによるサッカーは許容範囲だと思います。
 
そこを、看板があることを理由に、全てを禁止させるというのはやり過ぎではないかと私は思います。
私は、このようなお問い合わせをいただくことはままあるのですが、その度に悲しい気持ちになります。
なんとも生きづらい世の中だなぁ・・・と。
 
確かに、危険なことはするべきではありませんし、ルールは大切です。しかし、そのことを逆手にとって、あらゆることを禁止し、自分の意のままにしようとする。文句ばかり言う。こんな窮屈な世の中では、人は育ちにくいのだろうなぁ、と思います。
 
ただの近隣トラブルと言われてしまえばその通りなのかもしれませんが、こういった身近な問題が、今の我が国の抱える根本の問題の一つなのかなと思います。
 
ちなみにですが、今年度、船橋市は、ボールあそびができる施設(公園やまちかどスポーツ広場)を選定し、発表しておりますので、ご関心のある方はこちらのパンフレットをご覧ください。
 
2020年1月17日 船橋市議会議員 石川りょう