皆さん、こんにちは。

船橋市議会議員の石川りょうです。

 

3月9日に薬円台公民館の講堂で開かれた「船橋市の市議と語ろう!」というイベントに参加させていただきました。このイベントは、「新日本婦人の会」という団体の船橋支部が開いたもので、この団体に所属しているメンバーのみがご参加いただけるイベントだったようです。

 

新日本婦人の会さんによると、船橋市議会に8つある全ての会派に参加依頼を出したそうですが、結果として参加したのは4人。日本共産党さんから2人と、市民共生の会から1人、そして研政会から私のみでした。

 

内容としては、第1部で主催者から議員に対する質問、第2部で参加者から議員に対する質問という流れでした。

 

新日本婦人の会さんは、この4年間で、船橋市議会に対して3本の陳情をあげてくださっています。

【陳情第18号】ごみ収集解する削減に関する陳情

【陳情第23号】核兵器禁止条約の批准を求める意見書提出に関する陳情

【陳情第32号】敬老パス事業の実施に関する陳情

 

これらの陳情に対して、出席している議員及び会派はどのような態度を取ったのか、そしてその理由を尋ねるのが第1部でした。

 

結論から申し上げますと、私と私の所属する会派(研政会)は、上記3本の陳情の全てに反対をしました。

その理由はを以下に記載いたします。

 

【陳情第18号】

我が会派としては、ごみの収集回数を3回から2回に減らすことにより、①ごみの排出量の削減、②収集経費の節減、③再資源化やリサイクルの促進を図ることが大切だと考えましたので、週3回の維持を求めるこの陳情には賛成できませんでした。確かに、ごみの収集回数が3回から2回に減ることは、市民の皆さんの利便性を損なうことになります。しかし、上記3点は、地球温暖化やCO2削減など、持続可能な社会を実現するために必要なことであり、地球市民として考えなければならないことだと思います。中核市において収集回数を3回としていたところは、本市以外には新潟市しかなく、他の中核市では2回なのです。不可能なことではありません。現に、回数を減らしたことと、市民の皆さんへのごみ減量に対する周知の成果は出始めており、去年の10月からの半年で、雑紙の分別量が驚くほど増えていて、その結果、ごみの減量も進んでいます。

 

また、本陳情に記載のあった、オムツの保育園での廃棄に関しては、今後その希望に沿った形が実現することになっています。そして、夜間収集地域における共働き世帯などにとってかなり厳しいことになっている「夜の19時までに出す」というごみ出しのルールに関しては、収集時間を遅らせるように、私も議会や委員会の場で繰り返し主張しています。回数減からまだ半年ではありますが、収集時間の短縮傾向が見られるようです。この短縮した分を30分でも、1時間でも利用して、結果的にごみ出し時間を現状の19時より遅くすることを考えています。

 

【陳情第23号】

唯一の被爆国である我が国の国民として、核兵器の無い世界を望まない人はいないと思います。私もこの世界から核兵器などなくなってほしいと願う一人です。しかし、このような意見書を船橋市議会が国に上げるということがその役割に当たるのかと言われると疑問があります。地方自治法99条において、「普通地方公共団体の議会は、当該普通地方公共団体の公益に関する事件につき意見書を国会又は関係行政庁に提出することができる」とされています。核兵器禁止条約の批准を求めることが船橋市の公益に関する事件と言えるのかどうか?判断が難しいところではありますが、我が会派としては、それは船橋市の公益に関する事件には当たらないとして不採択の立場に回りました。ちなみに、船橋市議会全体としても、本陳情は不採択。本件を本市の公益に関する事件と捉える議員(会派)は少数ないのが現実です。

 

【陳情第32号】

仮に本市において、この陳情にあるような希望を実現した場合の費用は、年間で約11億円かかります。本市の財政状況は芳しくありません。行財政改革が声高に叫ばれている現状にあって、他の財源措置無しに、執行部に対して、本件を簡単に「やってください」と言うことはできません。

 

ただ、本件に関しては、私の意見に対して、出席者から、「政策のどこに重きを置くかの問題だ」という鋭いご指摘をいただきました。確かに、私は、現市政(執行部)の作る政策や予算というレールを前提として(レールに乗っかって)ものごとを考えてしまっていた側面はあるなと思いました。その前提をとっぱらってゼロベースで考えた時に、これからの時代、どのような政策が大切になってくるのかはしっかりと考えてみたいと思います。ただお金がかかるからという理由だけで反対するというのは違うなと思いました。

 
 
第2部では、これまでの質疑を聞いた上で、参加者の方から議員が質問を受けるというものでした。
案の定、質問は私に集中しました。(笑)
と言うのも、出席議員の他の3人は、全員が3本の陳情に全て賛成している会派(議員)だったからです。要するに、私だけが全てに反対。さながら、反対派の代表のような形になってしまいました。ここで、「だから他の会派からは誰も出席者がいなかったんだな…」とわかりましたが。とにかくアウェイ感満載でした。(笑)
 
しかし、自分で申し上げるのもなんですが、誠心誠意、しっかりと説明をさせていただいたと思っています。
最初は、会場からブーイングや野次がありましたが、最後は笑いながら暖かく耳を傾けてくださいました。
「よく来てくれた!」と褒めてくださる方々もいらっしゃいました。
 
議会は議決機関です。
つまり、議員の一番の役割は、条例案や予算案などの議案を議決することです。
陳情は正確には議案ではありませんが、船橋市議会では、議案と同じように本会議や委員会で扱っています。

その陳情に対して、なぜ賛成したのか、なぜ反対したのかを説明することは議員の重要な仕事です。
その仕事から逃げてはいけないと思います。
このイベントは、今回が第1回だったということで、今後も続けていきたいとおっしゃっていました。次回以降は、他の会派からも多くの議員が出席し、しっかりと説明責任を果たし、その上で、市民の皆さんと対話できるような会になればいいなと思いました。同時に、これが将来の船橋市議会の議会報告会の一つの形だと思いました。
 
最後、退席するときに、参加者のお一人から、1通のお手紙をいただきました。
今、渦中の人ではありますが、前明石市長だった泉房穂さんの「子どもが増えた!明石市人口増・税収増の自治体経営」という本を是非読んでくださいということでした。早速、Amazonで注文しましたので、読ませていただきたいと思っています。ありがとうございました。
 
2019年3月11日 船橋市議会議員 石川りょう