皆さん、こんにちは。

船橋市議会議員の石川りょうです。

 

今日は、表題の通り、「船橋市運動部活動の在り方に関する総合的なガイドライン」が策定されたことのご報告です。実際のガイドラインをお読みになりたい方はこちら

 

平成30年3月にスポーツ庁が「運動部活動の在り方に関する総合的なガイドライン」を示し、その後、同年6月には千葉県教育庁が「安全で充実した運動部活動のためのガイドライン」を策定しました。

 

私は、議会の場で、本市のガイドラインを策定するべきだと提言してきましたが、この度やっと策定されました。

 

もちろん、国や県のガイドラインの内容に則ったものになっているのですが、画期的な内容となっています。船橋市の部活動は変わると思います。

 

「はじめに」の章からすでに興味深い。

以下のように書かれています。

各学校においては、従前行われてきた指導方針や練習方法を安易に継承するのではなく、運動部活動に対する意識を改革し、練習時間の在り方や休息の取り方等を、多方面から検証することが必要です。特に、科学的トレーニングの積極的な導入等により、短時間で効果の得られる合理的でかつ効率的・効果的な指導の実施が求められています。改革に取り組み、運動部活動を持続可能なものにすることにより、生徒が生涯にわたって豊かなスポーツライフを実現する資質・能力 を育むことができるよう期待します。

 

まず、改革という言葉が使われていることが大きいです。それほどの変革を求めているのです。

私は学生時代に野球部に所属し、練習などをそれなりに頑張ってきたと思っています。しかし、朝練から放課後の練習、そして、休日の長時間にわたる練習により、学生生活のほとんどの思い出が部活動だけに偏ってしまいました。他にやりたいこともあるのにな~と思いながらも、練習を休むと顧問の先生に怒られ、仲間たちからはイジメられるので、頑張ってほぼほぼ毎日練習に参加していたことを覚えています。

 

このガイドラインでは、①練習時間の在り方や休息の取り方、②科学的トレーニングの導入による効率的・効果的な指導、③勝利至上主義ではない部活動の在り方が定められているのです。

 

以下に、私が特に画期的だと思う内容について、少しだけ解説します。

 

1.練習時間の在り方

「長くとも、平日の練習時間は2時間程度とし、土曜日及び日曜日(以下「週 末」という。)を含む学校の休業日は3時間程度とする。これを超えて活動する場合であっても、その前後の活動時間を短縮するこ と等により、過度にならないよう留意する。 

 

休業日の設定:平日に1日以上、週末に1日以上の、少なくとも週当たり2日以上の休養日を設けることを基準とする。週末に大会等に参加した場合は、他の日に休業日を振り替える。長期休業中も上記に準じた扱いとするが、生徒が十分な休養を取ることができるよう、まとまった休養期間を設ける。」

 

平日は2時間、休日は3時間の練習。そして、週に2日は休みの日を設けるべしとされています。これは画期的なことだと思います。生徒にとっては、勉強や他のことに使える時間が増えますし、先生にとっても、ワークライフバランスの充実を図ることができるようになります。

 

各学校には、それぞれの部活動の年間の活動計画と毎月の活動計画、そして、その実績報告をすることが義務付けられています。このガイドラインに実効性を持たせるためには、これらの報告書などを各校のホームページで公表すれば、議員も含めた第三者が確認することができるため、最善の策だと私は考えるのですが、各校の判断に任せられるようです。ただ、少なくとも生徒や保護者などの学校関係者には必ず開示(報告)されるようなので、まずは関係者がしっかりとチェックすることが大切だと思います。

 

2.生徒のニーズを踏まえた部活動

「校長は、生徒の運動・スポーツに関するニーズが、競争力の向上以外にも、友達と楽しめる、適度な頻度で行うことができる等多様である中で、ニーズに応じた活動を行うことができる運動部を設置するよう努める。具体的な例としては、より多くの生徒の運動機会の創出が図られるよう、季節ごとに異なるスポーツを行う活動、競技志向でなく友達と楽しみながらレクリエーション志向で行う活動、体力つくりを目的とした活動等、生徒が楽しく 体を動かす習慣の形成に向けた動機付けとなり、生涯にわたって豊かなスポーツライフを実現する資質・能力を育む基盤となるものが考えられる。」 

 

こちらもまた画期的。

どうして一つのスポーツしか選べないのだろう?

野球がしたいときだってあるし、サッカーがしたいときだってある。一つだけなんておかしい。

私が学生時代に強く感じていたことです。

 

今回のガイドラインでは、「季節ごとに異なるスポーツを行う活動」が明記されました。

価値観が多様化した現代においては、そのような部活動の在り方も当然「アリ」ではないかと思うのです。

 

ちなみに、文化系の部活動についても、この内容に準ずることが明記されています。

 

もちろん、今回のガイドラインの内容については、様々なご意見があると思います。反対の方もいらっしゃると思います。しかし、これが今の時代の流れなのではないでしょうか。私は賛成です。船橋市でも、来年度から部活動指導員の導入が始まります。学校部活動は過渡期に差し掛かっているのだと思います。今後の部活動の在り方については、これからも研究課題として考えていこうと思っています。皆様のご意見をお待ちしています。

 

2019年2月25日 船橋市議会議員 石川りょう

石川りょう公式ホームページ