皆さん、こんにちは。
船橋市議会議員の石川りょうです。
 
私にとっては、待ちに待ったガイドラインが策定されました!
その名も、「安全で充実した運動部活動のためのガイドライン」です。
 
今年の3月に、スポーツ庁が「運動部活動の在り方に関する総合的なガイドライン」を策定したことを受け、千葉県教育庁がこの度策定したのです。
 
これを受けて、これから県内の各市町村は、「設置する学校に係る運動部活動の方針」を策定していくことになります。
 
今回のガイドラインの内容で特筆すべきは、「適切な休養日等の設定」です。
1.長くとも、平日の練習は2時間程度とし、土曜日及び日曜日を含む学校の休養日は3時間程度とする。
2.学期中は、平日に1日以上、週末に1日以上の、少なくとも週当たり2日以上の休養日を設けることを基準とする。
このようにはっきりと明記されています。
 
部活動に対して、これでは物足りないと感じる生徒や保護者、先生方がいらっしゃるであろうことは百も承知ですが、学校現場の多忙化が社会問題化している現代において、私は意義のある規定だと思っています。
 
船橋市教育委員会に確認をしたところ、これから策定する市の方針は、県のガイドラインに則って作るそうなので、この規定が船橋市におけるこれからの部活動のスタンダードになっていきます。
 
これから大切なことは、この規定(ルール)を各学校に徹底していただくことです。
ガイドラインには以下のように規定されています。
校長は、学校の設置者の「設置する学校に係る運動部活動の方針」に則り、「学校の運動部活動に係る活動方針」を策定する。また、運動部顧問は、年間の活動計画(活動日、休養日及び参加予定大会日程等)並びに毎月の活動計画及び活動実績(活動日時・場所、休養日及び大会参加日等)を作成し、校長に提出する。校長は、「学校の運動部活動に係る活動方針」及び各運動部活動の活動計画等を公表する。
 
この規定によると、各学校は、それぞれに「活動方針」を策定しなければならず、顧問の先生は年間と毎月の活動計画を作らなければならないことになっています。しかも、それらは公表しなければならないのです。ここがポイントだと思います。生徒も保護者も地域の方々も、先生も、市民も、教育委員会も議員も、みんなこの活動計画や実績を見ることができるのです。ちゃんと休養日を毎週2日はとっているよね、活動時間も平日は1日2時間以上やってないよね、といったことを外部の人間も確認できます。
 
私が最低限担保したいことはこの部分です。
各校のホームページなどで、第3者でも見られるように、しっかり公表することを、船橋市教育委員会には約束をしていただきたい。この点については、次回の船橋市議会定例会の一般質問で尋ねようと思っています。
 
私自身、中学時代には野球部に入っていました。
しかし、当時から、なぜこんなに毎日、しかも長時間、部活をしなければいけないのか?と疑問に思っていました。人にはそういう気分じゃないときや他に何かやりたいときもあるだろうに、毎日強制的に参加させられていましたし、部はそういう雰囲気でした。
 
また、たまには野球じゃなくて、サッカーやバスケをやりたいな~と思い、なぜ一つの部活に入ったら、一つの競技しかできないのだろう?なぜ、一つの競技(部活)しか選べないのだろう?と疑問に思っていました。
 
今回のガイドラインには興味深い言及があります。
価値観の多様化した現代において、競技力向上を目指す者、楽しみながら体力向上を考える者、趣味としてとらえる者等、生徒や保護者の運動・スポーツに関するニーズは多様である。このような中、より多くの生徒の運動機会の創出が図られるよう、季節ごとに異なるスポーツを行う活動、競技志向でなくレクリエーション志向で行う活動、体力づくりを目的とした活動等、生徒の多様なニーズに応じた活動を行うことができる運動部活動も考えられる。
 
まさにその通りだと思います。
一点追記しておきたいのは、何も現代だけが価値観が多様化しているわけではなく、私の時代からそうだったということです。
 
そして、練習時間に関しても、長くやれば、毎日やればうまくなるといった根性論から脱却していただきたい。ガイドラインにはこのような記述があります。
科学的トレーニングの積極的な導入等により、短時間で効果が得られる合理的でかつ効率的な指導を行うことができるよう努める。
 
日本の部活動は過渡期にさしかかっていると感じている今日この頃です。
 
2018年7月5日 船橋市議会議員 石川りょう