皆さん、こんにちは。
船橋市議会議員の石川りょうです。
ブログタイトルはかなりチャレンジングなものとなっていますが、あくまで私個人の確信です。
 
本日10時より、船橋市議会平成30年第2回定例会における市民環境経済委員会が開催されました。
 
今定例会においては、陳情第18号として「ごみ収集回数削減に関する陳情」が、船橋市保育園父母会連絡会から提出されていました。子育て世帯を代表する貴重な意見です。
 
本陳情の詳しい内容はこちらをご覧いただきたいのですが、その願意の中に、「私たち共働き世帯は、特に夜間収集地域やごみ出しの時間が決まっている地区において、収集時間までに帰宅できず、ごみが出せない日もあり、とても負担が増します」とありました。
 
船橋市の南半分の地域は、夜間収集地域となっています(北半分は日中収集)。
夜間収集のごみ出し時間は、なんと19時までと指定されています。
19時までですよ?
働き方やライフスタイルがこれほどまでに多様化した現代にあって、19時までにごみ出しを完了しろなどというのはあり得ない話だと私は思っています。
 
19時という時間になったのは今から30年前。当時も時代の要請に沿った形で、それまでの18時から1時間遅らせるように変更したということです。じゃあ、30年前と比べて現在はどうなのか?という話です。もっともっと、人々の働き方、ライフスタイルが変わっているのは間違いありません。
 
これまで船橋市は、家庭系可燃ごみを週に3回収集していましたが、10月1日より2回に削減されます。これまでは、3回ごみ出しのチャンスがあったということで、共働き世帯も単身就労世帯も、1週間のうちに、1回か2回はなんとか19時までに帰宅してごみを出していたという状況があります。しかし、これが週2回に削減されると、ごみを週に1回か、下手をすれば1回も出せないかもしれないという危機的な状況になっています。
 
これまでに私のもとには、市内の単身就労世帯や共働き世帯の方々から、「19時という時間には帰って来られない!週に2回に減らすのであれば、ごみ出しの時間を遅くしてください!」という声がたくさん寄せられてきておりました。
 
これらのご意見は的を射ていると思います。
たとえば、都内で共働きしている世帯が19時までに船橋に帰って来られますか?
首都圏で働いている単身の方が、週に2回、必ず19時までに船橋に帰って来られるでしょうか?
かなり難しいと思います。
 
なので、私は、ごみ収集回数の削減が議会で話題になって以来、この点について、私はしつこく執行部とやりとりしてまいりました。そして、今日も委員会の中で議論を行いました。
 
本日の執行部とのやりとりから私が感じたことは、10月1日から、現在の19時というごみ出しの時間を直ちに変更することは難しいですが、半年後なり、1年後には遅くなると確信しています。
 
今日の質疑の中から明らかになったことは、
(1)執行部としても現在の19時というごみ出しの時間に関しては、ベストな時間だとは思っていないということ。
(2)10月1日に収集回数を減らした後には、理論上は、収集業者の業務量は、これまでの週3回収集と比較すると週2回になれば3分の2に減ることになるため業務時間も短くなる。この短くなった分を後ろ倒しすることによって、ごみ出し時間を今より遅らせたいと考えていること。
 
10月1日以降に、実際どの程度、収集業者さんの業務量が減ったかという効果測定をしなければならないため、10月1日から直ちに遅くすることができないというのはこのためです。しかし、私からは、「できるだけ早く」収集回数を変更した後の状況を調査し、「できるだけ早く」その結果をもって収集業者の皆さんと協議し、「できるだけ早く」ごみ出し時間を遅くしてくださいということは重ねて主張しました。
 
余談になりますが、本日の委員会内の別の議題で、船橋市役所商工振興課より、「はたらきやすいまち・ふなばし」を目指しているということでの、市内中小企業を対象にしたワークライフバランスに関するセミナーを開催したという報告がありました。「はたらきやすいまち・ふなばし」ですからね。現在の19時までのごみ出しを強要している時点で、共働き世帯や単身就労世帯にとっては「働きにくいまち」になっていると思います。なので、ごみ出し時間も変えていただいて、真に「はたらきやすいまち」にしていっていただきたいと強く願います。
 
最後、ご参考までに、今日の陳情審査における私の討論内容を以下に記載いたします。
 

 まず結論を申し上げますと、本陳情は、ごみの収集回数の現状維持を求める内容であり、その点について賛成することはできませんので、本陳情に対して、我が会派としては採択することはできません。

 しかし、本陳情には、その趣旨を理解することができ、執行部に対しても相応の対応を求めたい点があります。

 まず1点目は、これまでも繰り返し申し上げてきましたが、今回のごみ収集回数削減という大きな政策決定の根拠になったそもそものアンケート手法そのものについては、率直に反省していただきたい。陳情者もおっしゃっているとおり、船橋市が実施した「ごみの減量及び資源化に向けたアンケート」では、若い世代や子育て世代の声はほとんど反映されていないばかりか、アンケート回答者の大半が市政に一定程度以上の理解のある町会自治会関係者であったことは、多くの市民の皆さんに、アンケートは作為的であったという疑念を抱かれてしまっても仕方のない事態であったと思います。

 2点目は、本陳情者もおっしゃっている「分別や減量に取り組みやすい環境の整備」についてです。ただ単純にごみの収集回数を3回から2回に減らしただけでは、思うようなごみの減量という成果は出ないと思います。ただでさえ甘いと言われている本市の分別環境については、少し考え直さなければならないと思います。特に、可燃ごみの約15%を占めるリサイクルできる紙類。これを分別することができれば、本市の可燃ごみの減量に大きな効果をもたらすことができると考えます。一般質問の中にもありましたが、雑紙用の回収袋を各家庭に配布するなどの施策は効果があると考えます。今回のごみ収集回数削減という政策決定の最も重要な目的は、ごみの減量だと思っていますので、分別とリサイクルの啓発や方法については、今後もしっかりと考えて取り組みを進めていっていただきたいと思います。

 最後は、夜間収集地域におけるごみ出しの時間についてです。19時までというごみ出しの時間はあまりにも早い。共働き世帯や単身就労世帯の方々が間に合うわけがありません。もっと遅くしていただきたい。本陳情にも言及がありましたし、5月に執行部が実施して下さった市民説明会の中の自由記載欄にもたくさん書かれています。私自身も、これまで市民の皆さんからこの点に関するご意見やご要望などをいただく度に、クリーン推進課の皆さんにはその旨転送させていただいておりましたが、今回の収集回数削減という施策の周知が進めば進むほど、執行部の皆さんに対しても、市民の皆さんからの意見が出てきていることと思います。加えて、これまでにもたくさんの議員の方々も同様の指摘をされています。したがって、これは決して間違った指摘ではないと思います。むしろ、ライフスタイルや働き方が多様になっている現代においては時代の要請だと言っても過言ではないと思います。夜間収集地区のごみ出し時間が19時というのはあまりにも早い。早過ぎます。これは絶対に間違っていると私は思います。先ほどの質疑の中での執行部の皆さんからのご答弁で、この点については、具体的に今後しっかり対応していくという旨のご回答がありましたので、これ以上は申し述べませんが、できるだけ早く、収集回数を変更した後の状況を精査し、できるだけ早く収集業者の皆さんと協議し、そしてできるだけ早く変更していただきますよう重ねてお願いいたします。

 最後になりますが、本来、住民福祉の向上こそ自治体の使命です。市の施策によって、市民の皆さんに不利益が生じる事態は極力避けなければなりません。よって、執行部の皆さんにおかれましては、101日からの収集回数の変更前、そして変更後にも、市民の皆さんの意見をしっかり聞いて、様々な問題や相談事にはしっかり丁寧に対応していっていただきたいことをお願いいたします。
 
2018年6月14日 船橋市議会議員 石川りょう