皆さん、こんにちは。

船橋市議会議員の石川りょうです。

 

昨日は、都内で行われた議員勉強会に参加し、その後の食事会で、岐阜県可児市議会の川上議長とゆっくりお話させていただく機会をいただきました。岐阜県可児市議会といえば、議会の世界では超有名な先進議会であり、早稲田大学マニフェス研究所による議会改革ランキングでも常に上位に位置し、議会の優れた取り組みを表彰するマニフェスト大賞を何度も受賞しています。

 

川上議長は、議長として、可児市議会のみならず、今や全国の地方議会をリードする存在と言っても過言ではないと思います。現に、毎日のように様々な講演会やシンポジウムなどに引っ張りだこで、全国を飛び回っているとうかがいました。

 

そんな川上議長からいただいたアドバイスを、自分の備忘録のためにもブログに書き記しておきたいと思います。

 

【議員間討議(熟議)のヒント】

私は、常々、船橋市議会では、議員同士の討議、熟議が少ないなと感じています。

執行部や参考人に対して、議員はたくさん質問をするのですが、それらの質問の内容や意見について、議員同士でディスカッションしたり、ディベートすることは皆無と言っても過言ではありません。私は常々、これでいいのかな?と疑問を持っていました。

 

昨夜、そのことを川上議長にお話したところ、「まずは委員会でやってみるのがいいんじゃない?」と言われました。

可児市議会では、常任委員会などで視察に行った後には、必ず委員会で議員間討議をしているというのです。視察の感想を一方的に言い合うだけではありません。今回の視察から得たこと、学んだことを活かして、どのように委員会全体として、市民の福祉の増進に寄与することができるか、そのために、今後どう動けばいいのかまで話し合うのだそうです。可児市議会では定例会毎に「委員長質問」というものが設けられているそうなのですが、これはそのためのもの。委員会全体として議員間討議をした結果、まとまった意見や提言を、委員会を代表して委員長が本会議の場で執行部に対して質問、提言をするのです。非常に理に適っているなと思いました。

 

船橋市議会でもこれをやってみてはどうかなと思っています。

私の所属する市民環境経済委員会は、現在、非常に活発に活動をしており、今週だけでも、月曜日には市川市と松戸市に視察に行き、木曜日には参考人招致をしてJTの方のお話を伺ったりしています。しかし、その後が無いのです。各委員の対応に任されています。一般質問で取り上げることも各委員の判断ですし、今後の予算決算分科会で取り上げるか否かも各委員の判断です。

 

委員会全体としての意思があった方が良いと思います。議員一人の力より、多くの会派の議員がメンバーである委員会全体の力の方が、執行部に及ぼす影響が大きいのは当り前。この委員会の持つ力を存分に発揮するためにも、視察や参考人招致の後には、必ず議員(委員)間討議を行って、委員会全体として、その後どのようなアプローチを取っていくのかなどを検討することには意義があると考えます。

 

そして、所管事務調査についても面白いご提言をいただきました。

委員会単位で、市民の皆さんとの意見交換会を開催するのです。

そこで出てきた市民の皆さんの関心分野や疑問を、委員会全体としての調査事項として所管事務調査を行っていくというのです。

これは非常に面白いアイデアだと思います。市民の皆さんに開かれた議会、委員会という意味でも実行する価値は大いにあると思います。

 

地方議会は、そろそろ、議員個人だけが評価される時代から、組織としての委員会が、機関としての議会全体が、市民の皆さんから評価される対象になるのだと思います。

 

2018年1月27日 船橋市議会議員 石川りょう

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