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皆さん、こんにちは。
船橋市議会議員の石川りょうです。
 
今日は、先週末の13日と14日に開催した「りょうCafe議会レポ」のご報告をさせていただきます。
今回のりょうCafeのテーマは、「船橋市のごみ問題」。特に、ごみの減量を目的にした「現状週に3回の家庭系可燃ごみの収集回数を2回に減らすこと」について、船橋市民の皆さんのご意見を伺いました。
 
今回ご参加いただいた市民の皆さんは、両日合わせてぴったり30人。
りょうCafe終了後にアンケートを取らせていただいたところ、収集回数を減らすことに賛成の方が5人。反対の方が24人。わからないという方が1人という結果になりました。パーセンテージにすると、賛成が約17%、反対が80%、わからないが約3%となりました。
 
船橋市も独自に説明会を開催しているのですが、そこに参加した一般市民の皆さん、自治会・町会の皆さん、市政モニター、そして消費生活モニターの方々に対して実施したアンケートでは、賛成が58.8%、反対が32.9%、その他(わからない、未回答)が8.3%であったこと(母数は1,540人で9月4日時点)と比較すると、大分違いがあります。
 
私の説明が悪かったのか・・・、船橋市が実施したアンケート調査が「意識の高い市民の皆さん(自治会の方やモニターの方)」を対象に行ったものだったからなのか・・・、わかりませんが、少なくとも、りょうCafeで、私が参加者の皆さんからいただいた意見は、とても鋭いものが多かったと思っています。
 
私は、前回のブログで、家庭系可燃ごみの収集回数を減らすことに賛成と申し上げましたが、もう少ししっかり調べてからでないと結論が出せないなということを、りょうCafeにご参加いただいた市民の皆さんから教えていただきました。
 
以下に、これからの私の調査事項(宿題)を列挙させていただきます。
 
1.収集回数を減らすと、ごみの量って本当に少なくなるの?
今回の収集回数の見直しに当たっての、最大の大義名分名は、ごみの減量です。しかし、ただ単に週3回だった収集回数を2回に減らすと、ごみの量も減るのでしょうか?船橋市の説明では、回数減を実施した千葉市や川崎市では、それぞれ8.6%、5.6%削減されたとなっているのですが、これがそのまま船橋市にも当てはまるのか?ということです。
 
他市から移住されてきた方々の言葉をお借りすると、「船橋市の可燃ごみの分別基準は緩い」ということなのです。私は生まれも育ちも船橋芝山なので、他市の状況に詳しくありませんでした。今回の件をきっかけに調べてみると、可燃ごみでも、ビニール、プラスチック、紙類などに分類して捨てる仕組みの自治体が多いことを知りました。ちなみに、川崎市はプラスチック類(生鮮品のトレイや、カップ・パック類など)は、資源物として別出しになっています。
 
ごみの減量のためには、船橋の緩い分別基準を見直すことのほうが先なのではないか(ちなみに、船橋市の家庭系可燃ごみの中には、まだリサイクルできる紙類の割合が約15%もあります。この分別を徹底できれば、可燃ごみは単純に今より15%も減ります)?
はたまた、ごみの有料化(ゴミ袋の値上げ)の方が効果があるのではないか?
これらの可能性を含め、何をすることが、最大の目的である「ごみの減量」にとって良い対策となるのかを考えることです。
 
千葉県内で一番ごみの量が少ない町として、流山市(345g/人日)、野田市(354g/人日)、柏市(388g/人日)がトップ3ですが(プラスチックごみ含む)、柏市は中核市であり、船橋市(520g/人日)との類似団体です。柏市に視察に行って、ごみ減量の理由を調べてみたいと思っています。
 
2.収集回数を減らすと、本当に経費は節減できるのか?
単純に3回を2回に減らせば、人件費などが節減され、経費は削減されると思います。しかし、その具体的な額がまだよくわからない。住民の利便性と削減額とを比較考量したときに、今まで住民の方々が享受できていた利便性を奪ってまで、必要な、効果的な削減額となるのかは見極める必要があると思います(りょうCafe参加者の中には、収集回数が3回であることが、船橋市の魅力の一つだと言い切る方もいらっしゃいました)。
 
一応、船橋市の説明では、5%削減できた場合の推定だと2.4億円の経費節減になるというのですが、ごみ処理費用総額の73億円を考えると、そのうちのたったそれだけ?・・・という意見もあります。最大の経費節減のためには、ごみ収集の完全委託化の方がよっぽど効果があるという考え方もありました。
 
これらの2点については、これからの私の宿題とさせてください。しっかり調査します。
 
その他に、りょうCafeで出していただいたご意見をご紹介すると、
(1)共働き世帯なので、夜7時までにごみを出してくださいと言われても間に合わない。ごみ出しの時間を後ろだしできる改善無しに回数だけ減らすことには賛成できない。⇒【石川の見解】市と交渉の余地があると思います。次回の定例会で質します。
 
(2)親の介護のため、排泄物を長く保管できない。3回のままにしてほしい。⇒【石川の見解】ご苦労はよく理解できます。しかし、排泄物はトイレに流していただくことが基本ですし、その後に防臭スプレーをするなどの対策をとれば対処できるのではないかと考えます。
 
(3)自治会や市政モニターなどへの説明会だけではなく、もっと一般市民向けの説明会やアンケートも実施すべき。⇒【石川の見解】もっともなご意見だと思います。船橋市として7月に5回の市民向け説明会をしてくれていますが、広報ふなばしの目立たない箇所に小さく告知されていただけに過ぎず、これに気がつく市民の方は極めて少ないと思います。私個人としては、このような生活に密着する問題は、住民投票を行っても良いくらいだと考えています。この点は、船橋市の見解を質したいと思います。
 
(4)収集を3回から2回にするにしても、いきなりやるのではなく、モデル地域を作って実証実験をして、本当にごみの減量や経費節減になるのか試してからでもいいのでは?⇒【石川の見解】なるほどと思います。こちらも船橋市に見解を質してみたいと思います。
 
(5)こういった住民の福祉に関わるところにこそ、しっかりと税金を使うべし。⇒【石川の見解】ごもっともな意見だと思います。何をもって住民の福祉と考えるのか、難しい問題であると同時に、首長や議員によっても千差万別だと思います。住民の利便性を一番に考えるのか、ごみの減量による地球規模の環境問題を考えるのか、経費節減を考えるのか・・・などなど、どこに重点を置くかによっても変わってくる問題だと思います。
 
りょうCafeにご参加くださった皆様、貴重なご意見やご質問をいただいた皆様に、心より深く感謝申し上げます。
 
2017年10月16日 船橋市議会議員 石川りょう