まず、海老川調節池の場所ですが、下の写真(わかりづらかったらすいません)のように、船橋市東町にあります。海老川ジョギングロードの道路を挟んだ向こう側に広大な水田や空き地が広がっている場所をご覧になったことはありますでしょうか?まさにあのあたり、22ヘクタールという広大な調整池事業なのです。
1.海老川調整池事業の経緯
まず、私自身、本事業のことを「海老川調整池事業」と呼んでいて、事業の正式名称自体知りませんでした。まずは、その正式名称と経緯を簡単にご説明します。
(1)事業名:広域河川改修事業
(2)河川名:二級河川 海老川水系 海老川
海老川調節池事業は、そもそも、海老川の河川事業の一環だったのです。
昭和51年から河道整備に着手し、平成6年度までに、海老川の河口から富士見橋までの間出来上がっています。いわば、本事業全体の最後の本丸(出来上がっていない部分)が、海老川調節池の事業になるのです。
しかし、1976年から着手していて、今年は2016年。もう40年やっているのですが、完成に至っていません。そこで、本事業の今後の展望についてです。
2.海老川調節池事業の今後の展望
そもそも、なぜ、本事業は40年間、なかなか進まなかったかと言いますと、ずばり、千葉県が地権者の方々から土地を購入することができていないからです。その理由は、相続税の問題、駐車場などの事業を行っている関係、代替地の要望など様々だそうです。
しかし、これまでの努力で、調整池事業予定地の92%の土地を購入済みとなっています。あと8%なのです。「今後、どのように土地購入の努力をされていくおつもりか?」と質問したところ、「これまでのように粘り強く、地権者の方々と個別に交渉していく」というお答えでした。「土地の強制収用は考えられるのか?」と伺ったところ、「都市計画決定等があるわけではないので、それは考えていない」というお答えでした。どうやら、この問題を即時に解決できる妙案は無いようです。
しかし、千葉県としても、今年度も、用地取得のための予算をしっかり計上していますし、これまでも40年もの長きに亘って継続してきた案件であるため、しっかりと進めたいという強い意思はあるとのことでした。
3.船橋市のこれまでの取り組み
船橋市も、ただ手をこまねいて状況を見ていただけではなく、ことある機会に千葉県に対して口頭で働きかけたり、正式な文書で要望書を送ったりしています。たとえば、「京葉広域行政連絡協議会」という組織があるのですが(船橋市、市川市、浦安市の市長が委員となっている協議会)、この協議会を通じて、平成25年から毎年、千葉県に対して「早く進めて欲しい」という要望書を提出しています。これに対して千葉県の方も、努力するという返事をくれてはいるのですが、進んでいないという現状です。
上述しましたが、本事業を迅速に進めるための「特効薬」はありません。
しかし、これ以上なかなか進まないようであれば、新しい工事の手法や、調整池の形状の変更など、新しいやり方を考えていかなければならないと思います。そして、できるところから工事を始めていく。実際、調整池になる予定の敷地の中には、小規模な調整池が一つ、すでに作られています。これ以外にも、新しい小規模な調整池の建設、さらには、遮水壁の建設などを進めていくことも考えなければならないのかなと思います。
そして、これまで、船橋市役所から要望書を提出していましが、今後は、船橋市議会からも、千葉県に対して「意見書」という形で要望を提出する方法もあるのかなと考えます。
とにかく、何かできることを行動に移していかなければ本事業はなかなか進まないと感じました。「できることをやっていく」。これが大事なのではないでしょうか。
最後に、下の写真を。
海老川調整池に直接関係することではないのですが、調整池予定地に隣接する土地に、現在、墓地の建設中です。
ここは、船橋市が掲げた「海老川上流地域メディカルタウン構想」のど真ん中に位置するということだけ付言しておきます。
しかし、1976年から着手していて、今年は2016年。もう40年やっているのですが、完成に至っていません。そこで、本事業の今後の展望についてです。
2.海老川調節池事業の今後の展望
そもそも、なぜ、本事業は40年間、なかなか進まなかったかと言いますと、ずばり、千葉県が地権者の方々から土地を購入することができていないからです。その理由は、相続税の問題、駐車場などの事業を行っている関係、代替地の要望など様々だそうです。
しかし、これまでの努力で、調整池事業予定地の92%の土地を購入済みとなっています。あと8%なのです。「今後、どのように土地購入の努力をされていくおつもりか?」と質問したところ、「これまでのように粘り強く、地権者の方々と個別に交渉していく」というお答えでした。「土地の強制収用は考えられるのか?」と伺ったところ、「都市計画決定等があるわけではないので、それは考えていない」というお答えでした。どうやら、この問題を即時に解決できる妙案は無いようです。
しかし、千葉県としても、今年度も、用地取得のための予算をしっかり計上していますし、これまでも40年もの長きに亘って継続してきた案件であるため、しっかりと進めたいという強い意思はあるとのことでした。
3.船橋市のこれまでの取り組み
船橋市も、ただ手をこまねいて状況を見ていただけではなく、ことある機会に千葉県に対して口頭で働きかけたり、正式な文書で要望書を送ったりしています。たとえば、「京葉広域行政連絡協議会」という組織があるのですが(船橋市、市川市、浦安市の市長が委員となっている協議会)、この協議会を通じて、平成25年から毎年、千葉県に対して「早く進めて欲しい」という要望書を提出しています。これに対して千葉県の方も、努力するという返事をくれてはいるのですが、進んでいないという現状です。
上述しましたが、本事業を迅速に進めるための「特効薬」はありません。
しかし、これ以上なかなか進まないようであれば、新しい工事の手法や、調整池の形状の変更など、新しいやり方を考えていかなければならないと思います。そして、できるところから工事を始めていく。実際、調整池になる予定の敷地の中には、小規模な調整池が一つ、すでに作られています。これ以外にも、新しい小規模な調整池の建設、さらには、遮水壁の建設などを進めていくことも考えなければならないのかなと思います。
そして、これまで、船橋市役所から要望書を提出していましが、今後は、船橋市議会からも、千葉県に対して「意見書」という形で要望を提出する方法もあるのかなと考えます。
とにかく、何かできることを行動に移していかなければ本事業はなかなか進まないと感じました。「できることをやっていく」。これが大事なのではないでしょうか。
最後に、下の写真を。
海老川調整池に直接関係することではないのですが、調整池予定地に隣接する土地に、現在、墓地の建設中です。
ここは、船橋市が掲げた「海老川上流地域メディカルタウン構想」のど真ん中に位置するということだけ付言しておきます。
2016年7月14日 船橋市議会議員 石川りょう