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皆さん、こんにちは。
船橋市議会議員の石川りょうです。

皆さんは、「千葉県公衆に著しく迷惑をかける暴力的不良行為等の防止に関する条例」をご存知ですか?

千葉県民に著しく迷惑をかける暴力的不良行為等(公共の場での、ぐれん隊行為、たかり行為、押売行為、ダフヤ行為、つきまとい行為等)を防止するための条例です。

この条例の第7条は、不当な客引き行為を禁止するもので、いわゆる、風俗やキャバクラ、中国式エステ(マッサージ)等がこれにあたります。

4月にニュースになったのですが、現在、千葉県柏市では、この千葉県の条例では規制の対象になっていない、駅前での居酒屋やカラオケ、ガールズバー等の客引きも規制するための条例の策定に前向きになっています。

千葉県内では初めての動きなのですが、全国では大阪市や京都市、東京都の新宿区、豊島区、千代田区等で策定されています。

船橋市でも策定が必要とされているのだろうか?

この疑問に答えるべく、今日は午前中に船橋警察署、午後に船橋東警察署に行ってまいりました。そして、以前には、船橋市役所の市民の声を聞く課に調査をしました。

結論から申し上げます。
市役所と警察への聞き取りだけではわからない(判断できない)というのが正直な感想です。

条例を策定するにしても、市民の皆さんのニーズが無ければ意味の無い条例です。
本当に市民の皆さんが、駅前の居酒屋やカラオケ等の客引き(注:キャバクラや風俗の客引きではありません。これらであればすでにある千葉県の条例で規制できます。)まで規制して欲しいと思っているのかどうかはわかりませんでした。


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本日、両警察署で聞いてきた内容は、ずばり、市民の皆さんから寄せられる、駅前での客引きに対する通報(苦情・要望)の件数です。1年間(平成27年)で217件でした(この中には、居酒屋やカラオケのみならず、風俗やキャバクラ、中国式マッサージも含みます)。この年間217件という数字が多いのか少ないのか、市民の皆さんが、居酒屋やカラオケ等の客引きも規制して欲しいと思っているのか否か判断できませんでした。

ちなみに市役所「市民の声を聞く課」に対するクレームは、平成23年が8件、24年は2件、25年は6件、26年は2件、27年は7件でした(大半は風俗やキャバクラ、マッサージへの苦情)。

ただ、興味深かったのは、警察側の視点でした。
現在の千葉県の条例(千葉県公衆に著しく迷惑をかける暴力的不良行為等の防止に関する条例)は、グレーゾーン(曖昧な部分)が大きくて、「マッサージどうですか?」と言っていれば現行犯逮捕できるのですが、「あれどうですか?」のような曖昧な表現をしていると逮捕できませんし、キャッチにしても、しつこい勧誘をしていれば現行犯逮捕できるのですが、それをただの「ナンパ」だと言われてしまうと規制できないという側面があるようです。

そうであれば、明確な線引きを定める条例があれば、警察としても動きやすくなるのかな?とは思いました。

柏市が、居酒屋やカラオケまで含む客引き規制条例を策定しようとしている理由は、この要望が地元の防犯団体や商店街から直接出されたからという側面もあると推察します。

当然ですが、議員は、無理やり要望を作り出すのではなく、市民の皆さんから実際の要望(ニーズ)が出てくる芽に敏感に反応することが大事なのかなと改めて感じております。

2016年5月12日 船橋市議会議員 石川りょう
石川りょう公式ホームページ