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皆さん、こんにちは。
船橋市議会議員の石川りょうです。

今日は、大前研一さんの講演を聴きに行ってきました。大前さんの本は、国際協力の仕事をしていたときに、出張や赴任の度に、飛行機で読みあさっていたので、今日は本人のお話を聞けるということで、喜び勇んで参加してきました!

ありがたいことに、講演後の質疑応答コーナーで、大前さんに直接質問もさせていただきました。

ズバリ、私が質問させていただいた内容は、今後の地方議員像についてです。今後の地方議員に求められていることについて、大前さんの率直なお考えを聞かせてくださいと質問しました。

講演中から、ダイレクトに考えていることを遠慮なくご発言くださる方なんだな~と思ってはいましたが、この私の質問にも、忌憚なく答えていただきました。

まず、大前さんは、地方議員の職務をわりとシビアに見ているということです。

そもそもの憲法論からになりますが、地方自治について定めている第8章(92~95条)から抜本的に作り直すべきだと。

つまり、現行憲法では、地方自治体のことを「地方公共団体」と定めていると。地方自治体とは、立法権、行政権、司法権の三権を与えられているものだと。対する地方公共団体とは、それらが与えられていない団体であると。

現在の地方公共団体に、司法権がないのは明らかです。立法権に関しては、あくまで法律の補足である条例までしか認められていないこと。行政権については、中央省庁からのお金をもって行政をしなさいとなっていること。

このような状況の中では、地方議員や地方議会の役割も相当限定されたものになっているというのが大前さんの意見でした。

結びに大前さんから私がいただいたアドバイスは、議員といえども、今は行政マンになったつもりで船橋が今後、どういうふうにあるべきか、なっていきたいのかというビジョンを描けということでした。

ここまで、私の質問に対する大前さんの答えを中心に書きましたが、最後に、講演の内容でとても興味深かったことを一つ。

大前さんによると、今の日本は「低欲望社会」になっていると。

若者を見ても、草食化が進んでいると言われ、高齢者を見ても、貯金が多い。

大前さんの世代(20世紀の世代)は、高度成長期を経験し、家、車、モノなどに貪欲だったと。

今の日本の経済政策がうまくいかないのは、量的緩和にしろ、公共事業にしろ、20世代の高欲望社会のために作られた政策だからだと。低欲望の人たちがマジョリティーになってきた現在の日本社会において、このやり方では通用しないと。

若者にはもったアンビションを!
高齢者の皆さんをはじめ、日本人全体に対しては、もっと人生を楽しめ!
そうすれば、日本の経済はもっと良くなる。

というメッセージを残して、今日の講演会は終了しました。

どうすれば、日本人がもっと人生をエンジョイするようなマインドに変わるか……。文化や考え方にも関わる難しい問題ですが、私もこのことをテーマに考えてみようと思います。

2015年9月15日  船橋市議会議員  石川りょう