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皆さん、こんにちは!石川亮です!
3月12日(水)は、一新塾にて、元埼玉県志木市長である穂坂邦夫さんのお話をうかがいました。穂坂さんの印象を、勝手ながら一言で表させていただきますと、「アイデアマン」です!学習塾を経営されていた時も、医療法人を設立された時も、薬科ゼミナールを開設された時も、政治家として活躍された時も、なかなか人が考えつかないアイデアをもって、成功されてきたんだなと感じました。そして、そのアイデアを、ただ思いつくだけではなく、実行に移してしまう行動力に感銘を受けました。

【穂坂さんの物語】
1.穂坂さんの信念は、「強い人と弱い人が共生できる社会づくり」だとおっしゃっていました。政治家としても、地方自治の必要性を訴え、その推進のために様々な行動を起こされたのですが、そこには、強い地域も弱い地域も、それぞれの独自性を活かし、それぞれのやり方で共生していくんだという信念があったからなのかなと思いました。

2.しかし、社会の現状はどうか?地方は自立どころか、中央集権体制による大きな政府による「規制」という名のがんじがらめのもと、その独自性など活かせないでいた。

3.みんな(中央政府も地方も)、頭の中では、中央集権体制は時代遅れだとわかっていながらも、これまで持っていた権益をなかなか手放せない。戦後の日本が、中央集権体制によって高度経済成長を成し遂げた実績も手伝い、どうしても現状維持のままずるずると時間だけが経ってしまっていた。

4.埼玉県庁職員という仕事を、「住民から遠い仕事だから」という理由で退職し、志木市役所の職員に転職するような穂坂さんだったため、地域のことが見えなくなってしまっている中央集権体制に疑問を抱き、その現状を打破するために、政治家の道へ進む(志木市議会議員→埼玉県議会議員→志木市長)。

5.県議としては、県が握っていた教育行政への人事権を、義務教育の実施主体である市町村へ移譲するべきだとして、県教育委員会と闘い、市長としては、「第2の市役所(市民による市役所)」というコンセプトのもと、市民委員会を設置するなど、地方自治、地方分権のために奮闘された。

【市民委員会の設置】
穂坂さんの本当にユニークで面白い政策だなと思ったものが、志木市長時代に設置した「市民委員会」です。上述した通り、「第2の市役所」というコンセプトで立ち上げられたものなのですが、要は、市民によって構成される市役所を、市内にもう一つ作ってしまえ!ということなんです。面白いですよね?

もう一つの市役所なのだから、組織も市役所と同じで、8部会(企画、財務、生活環境、健康福祉、都市整備、教育、病院、IT)を置いている。市民によるボランティアで、任期は2年です。この市民委員会が、①現在の市の業務を精査したり(行政仕分けのようなこと)、②市の基本計画を見直したり、なんと、③市の予算編成まで独自に行ったというのです!これを、執行部(市役所)の提出する予算案と併せて議論するための、公開討論まで行ったというから衝撃でした!

これならば、間違いなく、志木市民の「主体的市民度」は高まりますよね。つまり、政治や行政、まちづくりなどに関心を持ち、自ら積極的に関わっていこうとする市民が増えるということです。まさに、理想の政策!船橋でも絶対にやりたい!!

しかし、最初は苦労もあったそうです。特に、最初の公募(市民の参加を募る)の段階。120人の定員を設けていたのですが、たった20人くらいしか応募が無かったそうです。だってそうなんです、応募の仕方が、①広報(市役所便り)に載せる、③役所の掲示板に貼る、という「従来通り」のことしかやらなかったからです!

穂坂さんは、「そんなんじゃだめだよ。もっと方法を考えなきゃ!」ということで、市役所の職員の人たちに、慣習にとらわれない新しいアイデアを出すためのブレーンストーミングを促したというのです。そうすれば、もともと優秀な市役所の職員でしたから、アイデアはたくさん出てきた。でも、一番大切なことは、従来の「お役所体質」にとらわれない、アウトリーチ(自分たちから出向くこと)、つまり、ビラ配りだったのです!市役所職員が、街頭や駅頭、商店街で、人員募集のためのビラ配りを行う!想像してみてください、すごい光景ですよね!こんな自治体があったのか!?まさに、従来の公務員像を覆す試みです!!

この効果があったのか(いや、間違いなくあったでしょう)、市民委員会への応募者数は、その後、なんと252人まで膨れ上がったのです。定員は120人だったのですが、応募者全員を採用するという方針に決まりました!

これは、実践しなければいけないですよね。船橋市も、自分も…。

【自分の活動への学び】
今、私が地域で行っている「いきいき&仲良し芝山団地研究会」。毎月2,000部の通信を投函しているのですが、なかなか人が集まらない…。なんでだよ?どうして??こんな疑問や恨み節ばかり出てきてしまっていました。

知らぬ間に、私自身が、旧来のお役所のような体質になってしまっていたんです。ただチラシだけポスティングして、はいおしまい。あとは好きな人だけ勝手においで~という姿勢では、人は集まるわけがない!顔を突き合わせた、直接のびら配りが大切なのです!

やらなければ!
あ~、でも怖いな~・・・。恥ずかしいな~。
誰か、勇気をください!!!(笑)

2014年3月16日 石川亮(いしかわりょう)