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皆さん、こんにちは!
石川亮です。

もう2週間以上前のことなのですが、素晴らしい農家の方のお話を聴く機会がありました。その方のお名前は、宮治勇輔さん。株式会社みやじ豚の代表取締役であり、NPO法人「農家のこせがれネットワーク」の代表理事でもあります。

「一次産業をかっこよくて・感動があって・稼げる3K産業に」
カッコよくないですか?そして、すごいインパクトがありますよね?
宮治さんは、このフレーズを合言葉に、頑張っている農家です。

【宮治さんの物語】
もともと宮治さんは、慶応大学を卒業されていて(慶応ボーイ)、その後、民間企業に就職されます。普通に仕事をするかたわら、毎朝5時から、起業に向けた勉強に励む努力家だったということです。将来は、起業して、フェラーリに乗って、六本木ヒルズに家を買って…と野望に満ちていたそうなのですが、とある本に出会って、実家の養豚業に想いを馳せるようになったそうですす。

そういえば、大学生の頃に、友人たちを実家に誘って、実家の豚を使ってバーベキューをしたっけな。。。その時の友人たちの感動っぷりったらなかった。「こんな美味しい豚食べたことない!」、「どこに行けば帰るの?」・・・・・そう言われても、答えることができない自分と父親がいた。大半の農家は、収穫したものを農協に売るまでが仕事。その後のことは何も知らない。これではいかんと思ったそうです。

自分で育てて、自分で売って、プロデュースまでするという方法は、このときに考えついたようです。

そのアイデアをもって、実家に帰り、養豚業を継いだ宮治さんは、豚にストレスをかけないように、普通の養豚業ではありえないほどの広いスペースで少数の豚(しかも兄弟豚のみを一つのスペースに集約)を飼うという育て方を実践(これがおいしさの秘密!)。基本はインターネットのみで注文を受け付けるという戦略を展開しました。

しかし、いくら美味しくてもその美味しさを知ってもらえなければ意味がない。

大学時代をヒントに、月に一回バーベキューを開催することにしたのです。このBBQに集まってくれた人たちに豚を食べてもらい、「口コミ」を利用する。この「口コミ」こそが最大の武器だと宮治さんはおっしゃっていました。今では、銀座の松坂屋や、都内の高級レストランから、たくさんの注文が来るそうです。

「みやじ豚」を高級ブランドとして確立し、事業を軌道に乗せた宮治さんは、「NPO法人 農家のこせがれネットワーク」を立ち上げます。日本全国に散らばって、会社勤めをしている若い農家のこせがれたち。今では、実家に戻って農業を継ぎたいと考える人も多いそうです。こういった方々を集めて、背中を押そう、将来の日本の農業について考えようというNGOのようです。

以上が、簡単な(私が宮治さんのお話を聞きとった範囲での)宮治さんの物語となります。

そんな宮治さんから学ぶことはとても多かったのですが、現在私が主催している地域活動(いきいき&仲良し芝山団地研究会)と政治家という観点から、特に参考になった点は以下の3点です。

【1.My worldに人を引きずりこんで、ファンになってもらうことが大事!】
宮治さんも、事業を軌道に乗せる前までは、営業活動などに苦労をされていたそうです。たくさんのレストランを回っては、みやじ豚を試食してもらい、「使ってください」とお願いする毎日だったそうです。

しかし、自分から営業に回るところはたいてい成功しないというのが、宮治さんの経験からはじきだされた答えでした。

「みやじ豚を売ってください」と相手の方から来させることが何より大切なのだと。

そのために一番重要なのが、「口コミ」。
その口コミを誘発するための仕掛けが、上にも書いたBBQだったのです。

宮治さんは、パソコンの名簿管理ソフトとメール一斉配信ソフトを購入し、これまでのビジネスで知り合った全ての人に、BBQの宣伝を直接メールで送ったそうです。

返事がない人が大半だったといいますが、これに応えて来てくれる人というのは、「生活に余裕がある」、「社会的な影響力もそれなりにある」、「美食家」が多かったそうです。ここで本当においしい豚を出したのですから、この人たちの周りに広まるのは当然でした。

しかも、若い慶応ボーイが養豚を始めたということで、マスコミの取材も始まる。美食家たちの口コミから、レストラン関係者の間でも話題になる。その結果、お客さんの方から「みやじ豚」を売ってくださいという商法を確立することができたのです。

言うは易く、行うは難しですが、これは大変参考になりますね!
私の場合は、さながら、「今まで国際協力の世界で、アジアやアフリカに約10年いたにもかかわらず、一点、地域活動を!」というところでしょうか?これくらいじゃ、マスコミは来ないかな?(笑)

それはともかく、今行っている地域活動でも「口コミ」の力を最大限生かしていかなければいけないなということを学びました。そのためにどうするか?
(1)ヤマダ電機で、名簿管理ソフトとメール一斉配信ソフトを購入して、今までの知り合い(特に船橋市の)に、地域活動についての協力のメールを送る。
(2)実際に参加してもらって、体験してもらう。
(3)その話を、周りに拡散してもらう。
(4)取材が来る。いきいき&仲良し芝山団地研究会の信用が上がる。
(5)研究会のメンバーが増える。
このような妄想を抱いています。(笑)

【2.地域を元気にするためには?】
宮治さんは、地域が元気だと言われるための方法は簡単だと言います。それは、その地域の7~9人(なぜこの人数なのかはわかりませんが)くらいが目立てば、「あの地域、最近元気だね」と言われるそうです。

なので、そうなるためには、地域ですでに頑張っている人、声が大きな人(世間では少し変わり者と思われているかもしれませんが)、そういった人たちを集めて、ヒーローになってもらえばいいとうのです。ヒーローになってもらうとは、その人たちがすでにやっていることにスポットライトを浴びせて注目してもらうということです。

この考え方には、確かになるほどと思うところもあったのですが、本当に地域が元気になったとは言えないのかな~とも思ったのが正直なところです。

私がやっている「いきいき&仲良し芝山団地研究会」のビジョンは、すでに声が大きい人や何かを始めている人にスポットを当てることではなく、その一歩を踏み出せていない人たちの背中を押すためのものだからです。そういう意味では時間もかかるだろうし、認めてもらうようになるにはには大変な労力が必要だと思います。でも、これが理念である以上、いきいき&仲良し芝山団地研究会は、このやり方でやっていきます。見かけ上、芝山団地が元気になったと外の人から言ってもらえることが本当の目的ではないからです。

【3.まずは自分がプレーヤーたれ!】
これは、現在の「
いきいき&仲良し芝山団地研究会」活動での私自身にも、そして多くの政治家にも言えることだと思いました。人ってついついプロデューサーになっちゃいがちじゃないですか?

例えば、今の私の場合、「
いきいき&仲良し芝山団地研究会」で、住民の皆さんに自発的なクラブやサークルを作ってもらって、そこから人の輪を広げていきたいということを標榜してますが、これって、住民の人にばかり頼って、自分はプレーヤーになってないですよね?なんちゃってプロデューサーになってしまっていますよね?

私自身もプレーヤーでなくてはならない!
その通りだと思いました。

なので、決めました!
芝山団地でワークショップをやります!私がこれまで国際協力の世界で築いてきたキャリアは、「参加型開発」や「ワークショップの専門家」。これを活かさない手は無い!途上国でたくさんやってきた住民参加型のワークショップを、日本でも、芝山でもやっていこうと思い立ちました!

早速、今月29日(土)午前10時~午後1時まで、芝山団地1丁目集会所を予約しました!昨日の「
いきいき&仲良し芝山団地研究会通信(3月号)」で、団地の皆さんには宣伝しましたが、果たして人は来てくれるかどうか…。たとえ、今回来なかったとしても、毎月呼びかけますよ!開催するまで呼びかけます!

市民活動家でも、政治家でも、まずは自分がプレーヤーでなければ説得力がないと信じているからです!!

2014年3月20日(木) 石川亮(いしかわりょう)