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皆さん、こんにちは!
まず、冒頭の写真ですが、昨日のお昼に行った早稲田大学近くのネパールカレー屋さんで撮ったものです。ナンと、自分の顔よりも大きいこのナンが食べ放題という良心的なお店です!カレーをつけなくても、ナンだけで何枚でも食べられてしまうほど美味しかったです!キントウンみたいな形・・・。(笑)

通常の大学や大学院の授業は無事に終了し(成績のほうはわかりませんが・・・笑)、大学も、そろそろ入試を控えているというこの時期ですが、私は今、「市民社会論」という特別集中講義を履修しています。

本来であれば、授業というものは、毎週一コマ1時間半で15回という予定で組まれているのですが、この授業は「集中講義」ということで、3日間で15コマを一気に講義してしまおうというものなんです!つまり、1日5コマ分=7時間半をぶっ通しで授業を受け続けるのです(もちろん、途中に小休憩や昼休みはありますが)!朝の9時から午後6時までです!!

履修する前は、「これ、本当に大丈夫かな~。集中力持たないよ。しかも、まだレポートとか残っている時期から始まるからな~・・・。ああ~、もう!!」とか思ってたのですが、いざ、履修してみると面白いのなんの!もともと私は「市民自治」とか「住民自治」という理想をもって早稲田大学公共経営大学院の門をたたいたのですが、この授業こそ、そのエッセンスが凝縮されている授業でした!

そして、先生がまたすごい!!同志社大学の新川達郎(にいかわたつろう)教授。市民社会や住民自治などに関する書籍もたくさん出版されており、その知識の豊富なことといったら、私のような素人でも驚いて舌を巻くほどです!ポイントだけ簡単に列挙されたパワーポイントを見ながら、立て板に水を流すがごとく、まったくよどみなく、すらすら、すらすらと言葉が出てくる、出てくる・・・。どんだけ奥が深いねん!!こちらがバンバン質問しても、満足以上の答えが出てくる、出てくる・・・。掘れば掘るほど先生のお考えを引き出せるというとてもエキサイティングな授業で、まさに「掘り出し物」や~~~!!!という感じなんです!

この授業から学んだこと、書きたいことはたくさんあるのですが、ここでは、私が新川教授に質問させていただき、お答え頂いたことのうち、特に「なるほど!」と思ったことだけ書かせていただきます。

1.住民参加の手法について
石川:「先生、住民に政治や行政に参加してもらうために、パブリックインボルブメント、パブリックアウトリーチ、アドボカシー、ワークショップ、ラウンドテーブル、計画細胞、公募型等議会、市民パネル、市民陪審等々、たくさんの参加手法が開発されているというお話でしたが、そもそも、参加する意思の少ない人々が多い中、このような手法ばかりを開発しても、来る人がいなければ、のれんに腕押しだと思うんです。手法開発よりも先にやるべきことがあるのではないでしょうか?」

新川教授:「確かにそれはあると思います。しかし、手法開発にも大きな意義はあると思います。手法を豊富に用意しておけば、来たるべき時に活かせるときが来る。最初は少ない人数でも、その人たちからはじめることが大切だと思います。この人たちの事例を見て、より多くの人たちがその後に続いていく可能性が大いにありますし、我々はそうなるように努力するべきだと思います。民主主義には教育的側面があって、そこに参加することにより、参加の意義や民主主義とは何か、そして、自分たちはその中にあって何をなすべきなのかを学んでいく。民主主義を通じて、人はアクティブシティズン(行動的な市民)になっていくのだと思います。民主主義のそのような側面も大切にしなければなりません。」

最初は少なくてもいい。だけど、その少人数の成功体験を見て、より多くの人たちが後に続いていく。まさに、私の師匠北川正恭先生のいう「連鎖」の創出。これを聞いて、今、私が地元で実践している地域活動を、これからも自信をもって続けていこうと勇気をいただきました!最初は少なくてもいい・・・、うんうん。(←自分を納得させている)

2.議会への住民参加
石川:「議会への市民参加をさらに推進することによって、議会もより活性化するというお話でしたが、二元代表制を採る我が国において、住民自治を採用しすぎると、議会や首長の意義も薄れてしまうという議論もあると思います。この文脈から質問させていただきますと、議会への住民参加はどの程度まで可能とお考えですか?」

新川教授:「私は、議会や首長に、最終的な議決権はあっていいと思っていますが、その決定に対して、市民が市民の意思を伝えるような制度があってもいいと考えています。現行の制度では、議会や首長が決定したことに対して、なかなか市民の声を反映させる機会が無い。議会や首長の決定に対して、住民登場などの制度によって、その決定に対してどう思うのかということを、市民が表明できるようにすることには意義があると考えています。」

むむぅ、なるほど!確かに現状では、我々市民は、議会や首長が決定したことを、その後に広報やら議会だよりやらでただ知らされるだけですよね。その決定に対して、何かアクションを起こそうと思っても、大勢の市民の声を集めなければなりません。相当な労力がかかる。これでは、結局、市民は無条件に議会や首長の決定を受け入れなければなりません。議会閉会後に、定期的に住民投票などの機会を設けて、住民の信を問う。このような機会があってもいいのかなと純粋に思いました。

実は民主党・管政権の時代に、片山総務相を中心にこのような議論を進めた時期があったそうなのですが、地方六団体の反対にあって、頓挫した経緯があるようです。地方六団体からしたら、自分たちの存在意義が脅かされかねないため、猛反対したのだろうと思います。

民主党とか管政権などに思い入れはありません。しかし、これからの時代は、市民一人ひとりが多様性をもって、成熟していかなければならない時代。自分たちの存在意義とか言ってる場合ではなく、民主主義の実践(まさに民主主義の教育的機能)によって、議会も執行部も市民も成長していかなければならない時代だと思います!そのためにも、今よりさらに一層、市民に議会や市政に関わってもらい、関心を持ってもらうための努力が必要とされているのだと思います!

2014年2月4日 石川亮(いしかわりょう)