餌に窮した烏が、日だまりに蛇が眠るのを見つけ、さっと舞い降りてひっつかんだ。蛇も反り返って咬みついたので、烏は死にそうになって言うには、「ああ、情けない。思わぬ拾いものを見つけたのに、そいつが因(もと)で死ぬのだ」。

宝を見つけたばかりに命を危険に晒す人について、この話をしてやれるだろう。

 

 

「イソップ寓話集128」