知りたがりが好奇心を悪く働かせて、とんでもない不幸に遭うことがよくある、ということ。兎が狐に向かって、「君は『儲け屋』と呼ばれているけど、本当にがっぽり儲けているのかね」と訊くと、狐は答えて、「嘘だと思うなら家に来てごらん。一席もうけるよ」と言った。そこで兎はついて行ったが、中には狐の食事になるものは当の兎しかいなかった。そこで兎の言うには、「授業料が高くついたが、お前の名の由来が分かった。『儲ける』からではなく『欺く』から来ているのだ」。

 

  

 

「イソップ寓話集333」