11月9日の中国衛生部(中央省庁)による公式発表で、中国における新型インフルエンザの死者数が30人と発表された。同部の公式発表ベースで、今月2日時点で7人、4日時点で8人だったが、6日時点で16人と急増、9日には30人に達した。これは、統計方法の変更によるものだと考えられる。
同部は4日、今までの統計方法を変更し、新型インフルエンザへの感染が確定されたもので、一つの連続した治療過程で死亡した者や、基礎疾患の有無にかかわらず、そのほかの感染症の併発かどうかにかかわらず、すべて新型インフルエンザの感染による死亡と認定すると発表していた。
つまり、新型インフルエンザに感染後、基礎疾患によって死亡していた場合、それは新型インフル感染による死者とはみなされなかったが、今後はそれを行う、ということ。
9日の発表でいきなり30人となったことについて、今のところ特に衛生部では説明を加えていない。
4日の発表後、中国ではさまざまなメディアを通じて大々的に上述の発表を報じたためか、6日時点発表の死者数と9日時点発表の死者数のいきなりの急増について、中国現地では特に混乱は起きていないようだ。