「GReeeeN(グリーン)」や「MONKEY MAJIK(モンキー・マジック)」など人気グループが所属する音楽プロダクションが7月、仙台市消防局に収容人員約100人で届けられている市内のビルテナントで、400人以上を集めたライブイベントを開催していたことが8日、音楽関係者などへの取材で分かった。防火管理者に定員の管理を義務付けた消防法などに抵触するとして、消防局はプロダクション側から事情を聴き、改善を指導するという。
イベントが開かれたのは、仙台市青葉区の雑居ビル地下1階で、音楽プロダクション「エドワード・エンターテインメント・グループ」(仙台市)が運営するライブホール「darwin(ダーウィン)」。7月3~5日の3日間、オープン記念ライブと称し、モンキー・マジックなどが出演し、連日400人を超えるとみられる観客が詰め掛けた。
消防局によると、プロダクション側から6月下旬にライブホールや飲食店に利用する施設として、収容人員約100人で届け出があった。消防局は、施設の避難経路などから算出した収容人員の上限が約140人だったため、届け出を受理したという。消防法8条では防火管理者に収容人員を管理させなければならないと規定している。
消防局は「収容人員は、災害時などにスムーズに避難できるよう算出している。人員を大幅に超えて入場させれば、万が一のときに将棋倒しになったり、逃げ遅れが多数出たりして、大惨事になりかねない。あの施設で400人は到底認められない」として、適正な利用を求めるという。
エドワード・エンターテインメント・グループは音楽プロデューサーの金野誠氏が平成16年に設立。仙台で活動していたモンキー・マジックをメジャーに押し上げたほか、グリーンや神奈川県・湘南発の「キマグレン」など地域に根ざした音楽グループの発掘に定評がある。
金野氏は産経新聞の取材に対し、「ライブホールを開設するのは初めてで、収容人員の届け出などは外部の業者にまかせていた。勉強不足だった部分もあり、今後は法令を順守したい」と釈明している。