空梅雨模様で水がめがピンチ--。気象庁が15日、「西日本の少雨に関する全般気象情報」を出すなど、九州・山口でも先月から降水が少ない状態が続いている。一部のダムでは貯水率が20%を下回り、給水制限に乗り出している自治体もある。田植えシーズンで農業用水などの需要が増加していることもあり、関係者は「早く本格的な雨が降ってほしい」とやきもきしている。
福岡県添田町の油木ダムの貯水量は16日午後4時現在、満水時の12.1%にあたる174万8000トンに落ち込み、昨年同期(57%)より大幅に少ない状態だ。ダムを水源とする同県行橋市、苅田町は節水のため、小中学校のプール開きを見合わせている。
同市は既に上水道供給世帯(約2万2000戸)への10%の減圧給水を始めているが、16日の渇水対策本部会議で「このまま雨がなければ、あと10日程度でダムは枯渇する」(市上下水道部)として、来週早々にも減圧給水率を15%程度に引き上げる方針を決めた。
同ダムを含む、同県内主要17ダムの平均貯水率は70.4%で、昨年同期より14ポイント少ない。油木ダム以外の各貯水率は44.8~93%と極端に少ないわけではないが、県水資源対策課は「筑後地方などはこれから田植えが本格化し、水の使用量は増える。来週くらいには降ってもらわなければ」と気をもむ。
このほか、九州では熊本県の市房ダム(水上村)も貯水率が16日現在、14.7%で平年(31.7%)の半分の状態。同ダム管理所は「10日に上流でまとまった雨が降り少し持ち直したが、このまま雨が降らなければ来週末には枯渇する」と話す。大分県の芹川ダム(竹田市)の貯水率も15日現在23.2%で、13日から水力発電を停止した。
気象庁によると、今年5月1日から今月15日までの降水量は、福岡市が89ミリ(平年比40%)▽熊本市122ミリ(同36%)▽大分市66ミリ(同27%)--など平年に比べて大幅に雨が少ない状態が続いている。西日本から離れて停滞している梅雨前線は今後次第に北上する見込みだが、これまでの少雨を解消するようなまとまった雨の降る可能性は小さく、今後2週間程度は降水量の少ない状況が続くとして警戒を呼びかけている。