三菱自動車は29日、主力SUV(スポーツ用多目的車)「パジェロ」のクリーンディーゼル車を発売する方針を固めた。平成22年夏までの投入を目指す。昨年10月に発売したパジェロのディーゼル車は、4月から3年間実施される政府のエコカー減税の対象とはなっていない。このため、エンジンの改良などで環境性能を高め、対象車種とすることで、需要を喚起したい考えだ。
エコ減税の対象となるクリーンディーゼル車は、今年10月導入予定の排ガス規制「ポスト新長期規制」で定められた窒素酸化物(NOx)と粒子状物質(PM)の基準を満たしていることが条件。ハイブリッド車や電気自動車と同様に自動車重量税と自動車取得税が100%免除される。
対象となるクリーンディーゼル車は現在、日産自動車の「エクストレイル 20GT」だけ。パジェロのディーゼル車(最上級モデル459万9000円)は基準を完全には満たしておらず、改良を急ぐ。
日産も改良により対象車種を拡大しており、不振の新車販売のてこ入れに向け、同様の動きが広がりそうだ。