京都府宇治市の学習塾で2005年12月、塾生の小学6年堀本紗也乃(さやの)さん(当時12歳)が刺殺された事件で、殺人罪などに問われた元同志社大生でアルバイト講師だった萩野裕(ゆう)被告(26)の控訴審判決が24日、大阪高裁であった。
的場純男裁判長は「心神耗弱状態と認めるのが相当」と述べ、完全責任能力があるとして懲役18年(求刑・無期懲役)とした1審・京都地裁判決を破棄し、懲役15年を言い渡した。
控訴審では、萩野被告の刑事責任能力をどこまで問えるかが争点となった。
07年3月の1審判決は、犯行当時、塾の仕事を支障なくこなしていたことなどから完全責任能力を認定する一方、「対人関係の構築が困難な発達障害」に罹患(りかん)し、精神病のような状態もあった経緯の中で犯行に及んだことを有利な情状に挙げ、量刑を決めていた。
控訴審で検察側は「幻覚・妄想は重い状態になかった」と無期懲役を主張。弁護側は「幻覚・妄想に強く支配され、心神耗弱状態だった」として刑を軽くするよう求めていた。
1審判決によると、同志社大4年だった萩野被告は05年12月10日午前9時ごろ、京都府宇治市の学習塾「京進」宇治神明校の教室で、指導を巡って関係が悪化していた紗也乃さんの首を出刃包丁で数回突き刺すなどして失血死させた。