公的支援を受けて経営再建中の米金融大手シティグループは、日本の証券事業を統括する日興シティホールディングス(HD)に対し、傘下の日興コーディアル証券と日興アセットマネジメントの2社を早期に売却するよう指示した。
関係者が20日、明らかにした。三菱UFJフィナンシャル・グループが買収や出資の検討に入っているほか、他の金融グループも一部事業に関心を示しており、証券界の大型再編がスタートする。
関係筋によると、米シティは2社の売却先などの選考について、日興シティHDに一任し早期に決定するよう指示したという。
日興コーディアル証券は、リテール(個人、小口)取引の預かり資産残高が2008年9月末時点で28・2兆円と国内2位だ。三菱UFJフィナンシャル・グループが買収した場合、傘下の三菱UFJ証券と合わせた預かり資産残高は40兆円を超え、68兆円の野村証券を追撃する態勢が整う。
日興シティHDにとっては、2社の売却後、法人向け証券業務を手がける日興シティグループ証券など一部の事業が残るだけとなる。証券界を取り巻く環境は厳しく、残る事業も売却される可能性がある。
米シティは16日、銀行業務などを手掛ける中核事業と、個人向け証券業務などを手掛ける非中核事業とに、会社を2分割すると発表し、日興2社は非中核事業として社名を明記した。
日興コーディアル証券について、米シティのビクラム・パンディット最高経営責任者(CEO)は記者会見で「直ちに売却するわけではない」とも述べ、関係者の間には、シティグループ内に当面とどまるとの見方もあった。