東急電鉄は、来春を目途に大井町線急行の全編成増強と増発を行うことを発表した。
具体的には、来月4日から6000系を順次6両編成から7両編成に増結、3月までに全編成を7両編成化させる。それに伴いダイヤ改正を実施、朝ラッシュ時は急行を増発、データイムも各駅停車を増発し、利便性を向上させる。
同じく来春に新型車両6020系7両編成×2本を新規投入する。6020系は田園都市線の2020系同様、空気清浄機を設置、座席にはハイバック仕様を採用する。ドア上にはデジタルサイネージを配置、ニュースや天気予報などの情報サービスを提供する。
また、荏原町と九品仏ではホームドアを導入、3D式踏切障害物検知装置も2箇所に導入する。
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大井町線の急行増発より、画像の無断使用の方が話題になってしまった今回のニュースリリース。他社のカレンダーみたいに公募にすれないいのに。選定が大変だけど。
田園都市線の混雑緩和のために急行運転を行うようになった大井町線、急行運転開始時の2008年度に40万人だった平均輸送人員は2016年度で50万人近くと20%以上増加した。大井町駅に絞ってみると、2008年度は定期7万、非定期5万の計12万だったのが、2016年度は定期8万5千、非定期5万6千の計14万に、非定期は1割増えたが、定期客は2割以上増えたことになる。
輸送需要が2割増えたということで、輸送力も2割増強させなければならない。現行、朝ラッシュ時は1時間当たり急行5本各停15本を運転している。6両を7両にするだけだと2割に少し足りないので、急行の毎時運転本数を6本以上ににしなければならない。急行を6本に増発すると、各停が15本であることから20分サイクルとなり、急行の運転間隔が少し偏ることになる。そのため、急行7本各停14本とする可能性もある。大井町線は、大井町駅が2線になっているだけでなく、急行は急行で、各停は各停で折り返さなければならない制約があるからな。その制約を考えると、これ以上の増発、増結は難しいのではないかと。
6020系の新規投入に伴い、急行の編成数は8編成になる。現行だと48分サイクルで4運用だから、6運用で48分サイクルだと8分間隔まで可能になる。往復の所要時間41分だから、折り返しに余裕を持たせて急行6運用の54分サイクル、つまり毎時の運転本数は急行7本各停14本にするということか。
データイムについては、各駅停車を増発、毎時8本を毎時10本に増やして、急行の運転間隔を偏らせた30分サイクルにすると思われる。急行ではなく各停の増発というのは、ラッシュ時間帯に比べて通し客が少なく、急行通過駅の需要があるということなのだろう。急行も毎時5本にして12分サイクルにすればわかりやすいけど、田都急行と接続とれなくなるからな。増発分の各停は二子新地、高津通過の緑各停になるのだろうか。田都準急に接続する方を青各停にすれば、渋谷から二子新地、高津への有効本数が増えるのだけど。
6020系は2020系との共通仕様、5000系の時は編成両数に合わせて車両番号の3桁目が変わったが、今回は既存車両に合わせて車両番号の1桁目を変えてきた。両車両とも来春のデビューと発表されているが、ダイヤ改正に合わせての投入になるのだろうか。それとも6020系だけ、6000系の車両差し込みの兼ね合いでダイヤ改正より前に投入されるのだろうか。複数の路線に新車投入って珍しいからな。