子どものやる気 | まる for work

子どものやる気

最近おもしろいなと思っていることがある。
子ども向け、特に小学生向けの通信学習や塾、家庭教師派遣企業のCMの違いである。

子ども教育産業の企業のうち、特に小学生向けのテレビCMを行っている企業をいくつかピックアップしてみた。

進研ゼミ(ベネッセコーポレーション)
KUMON(日本公文教育研究会)
Z会(増進会出版社)
家庭教師のトライ(トライグループ)

それぞれのテレビCM(Z会のみWebでのテレビCM紹介なし)を比較してみると、おもしろいことがわかる。ほとんどの企業が親に対する訴求を行っているのに対し、進研ゼミは子どもに対する訴求を行っているのである。

ここには長年子ども向け通信教育を続けてきた進研ゼミの顧客獲得戦略がよみとれる。
一般的に小学生向けの塾や家庭教師派遣企業は、入会・受講の決定に主導的な役割を果たす親にその効果・メリットを訴求することを目的にCMを放映している。
一方、進研ゼミの狙いは子ども自身にやりたい、と思わせることである。(なお、中学・高校になると成績の伸び悩みや受験などの理由から、自ら塾や通信教育を希望する子どもが増えると推測される)

実は、私自身、進研ゼミ(小学3年頃)、KUMON(小学6年頃)、Z会(高校2年頃)を経験している。
どれも自分から望んでの受講であったが、KUMONやZ会が友人の誘いや先輩の勧めなどであったのに対し、進研ゼミはそれ自体の魅力にひかれて自発的に受講を希望したのであった。
たとえば、「あの子の持っているあの文房具がほしい」とか「私もファミコンがほしい」と同じレベルで、「進研ゼミをやってみたい」と親にねだったのである。
親も教育教材だけにむげにはできない。比較的簡単に(「本当に続けられるの?」と半信半疑だったが)受講を許してくれたような覚えがある。
当時の私(小学校3,4年)の私にとって、赤ペン先生の添削は非常に魅力的に映っていたのである。

実際、ベネッセは「入会・継続の意思決定者」は「子ども」であると考えているようである。

参考:「進研ゼミ小学講座のCRM」~通信教育のリテンション施策~

つまり、X年前の私はみごとにベネッセの思惑にはまっていたわけだ。

2004年9月末現在の進研ゼミ小学講座の延べ在籍人数は814万人(延べ在籍数は、各年4月から9月までの月次在籍数の累計)。
今年もまた、進研ゼミ小学講座のテレビCMを見て「わたしもやりたいなあ」とベネッセの思惑にはめられてしまう子どもがぞくぞくといるのだろう。


追記:
進研ゼミの教材のパーソナライズなど、ソニー出身の森本氏が社長になってからの動きもなかなか興味深い。