ペタしてね

近江商人の言葉に「3方良し」という言葉がある。これは近江地方の商人の経営哲学であるが、行商人が、見知らぬ地方を回ったときに物を売るときに必要な3要素とされている。その3つとは、「売り手よし、買い手よし、世間よし」という言葉である。 

うちの実家地方に、それを体現したような凄いおばちゃんがいる。野菜売りのおばちゃんなんだけど、このおばさんは、おしゃれなど無縁。農作業の洋服でそのまま野菜を売りに来る。見た目どおり、野菜売りのおばさんであるが、実は御殿に住んでいるぐらいの大金持ち。

まぁ、この人の、すべてを見たわけではないですが、野菜という商品だけで、築いたこのビジネスセンスは凄いといわざるを得ない。

少なくとも実家に売りに来たとき、観察すると、まず、セールスの基本が出来ていると思う。言葉遣いから商品、気のくばり、田舎の特質うまく織り込んだ緻密な戦略。

まず挨拶:「いだげー」 (標準語:今、どなたか、ご在宅ですか?)
      あら奥さん、いい感じの野菜あんだけど、どうだべ。
      (標準語:おいしそうな野菜がありますよ。いかがですか?)
      ・・・・・・
      そして、世間話しばしば。
      ・・・・・・
      そしていつの間に売ってしまう。そして一つの商品を売るタイミングで
      別の野菜も売りつけてしまう。


分析すると以下は、近江商人に通ずる。

(1)野菜を売るという行為。(商品自体は、野菜なので、分かりやすい)
   ⇒ これは、世間良し(世間にとって必要なもの)

(2)相手との絶妙な距離感。(押し売りにならない程度の積極さが凄い。)
   ⇒ これは、売り手良し

(3)野菜を買わせるときの時間帯も夕方です。(必要そうな時間帯) 
   ⇒ 買い手良し


相手が欲しいタイミングで、積極的な間合いで、役に立つ商品をぱっぱっと売る。特段安いというほどでもないですが、いつの間にか、彼女は2,3点を売りつけてしまうのである。

売り手よし、買い手よし、世間よしで、相互のWin-Win関係を築いている。。すごいね。


余談ですが、最近うちの実家で、親が最近畑を借りて、野菜を作るようになった。ジャガイモ、白菜、なんでもござれなんだけど、このおばさんを通して、野菜を売れたら、いいお金になるのになぁ。営業としては、最高の右腕なんですが。。。。