中小企業・起業家のための販売促進・広告展開・WEBサイト作成をサポート!

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中小企業の経営人事・販売促進・WEB戦略を補助金、助成金を活用してトータルにサポートします。

多くの企業は現在、「グローバル競争」「技術革新」「M&A」など、予測できない急激な変化にさらされています。

 その中で、リーダーやマネージャーは、常に組織を前進させ、成長させるというミッションを持っています。「現状のやり方を維持していけばいい」と思っているようでは、もはやリーダーとは呼べません。なぜなら、今までと同じやり方を続けているだけでは変化に取り残され、現状維持のつもりでも、将来的には大きく後退してしまっているかもしれないからです。

 成長していく上では、変化に対応するとともに、自ら変化を起こしてい
く姿勢をとっていくことが求められます。とはいえ、行動の変容が必要だと頭では分かっていても、実際には行動に移せない、というケースはよくあることです。どれほど感動し、目から鱗が落ちたと感じる瞬間があったときでさえ、それに影響されて翌日から行動がガラリと変わった、という経験をお持ちの方がどれだけいらっしゃるでしょうか。

 これに対してコーチングは、「こうありたい」と思っていることと現実の溝を埋めるために、口約束では終わらせずに、リサーチやアセスメントといったさまざまなツールを活用して現状や変化の過程を可視化し、行動の部分までフォローしていきます。相手と双方向のコミュニケーションをとりながら、目標の達成に向けて、その人にとって必要なスキル、知識、ツールを見つけ出していくのです。そして、そこから実際に行動を起こすところへと導き、さらに継続的なコミュニケーションを交わすことで成果の達成へと向かって常に前進させていきます。

 

「何かあったら、すぐ言って」。多くの社長が、善意でこう口にする。だが、この一言で悪い報告が上がってくることはない。言うかどうかの判断と、言うリスクを、すべて社員に背負わせているからである。トラブルが手遅れになってから届くのは、社員が隠すからではない。報告が止まる構造が、社内にあるからだ。

なぜ、悪い報告ほど遅れて届くのか

悪い報告が上がらない会社に、隠し事の好きな社員がいるわけではない。報告が止まる理由は、三つの構造にある。

「すぐ言って」は、判断を社員に丸投げしている

「何かあったら」の「何か」とは、どこからか。小さなミスか。お客さんの不機嫌な一言か。まだ起きていない不安か。その線引きは、誰も決めていない。

線が引かれていないとき、人は「まだ言うほどではない」と判断する。自分で何とかしようとする。様子を見る。そして、何とかならなくなったときに、初めて報告する。社長の「すぐ」と、社員の「すぐ」は、最初から別物である。

報告した人が、損をする

悪い報告をした瞬間、何が起きるか。「なんでそうなった?」と詰められる。原因究明の会議に呼ばれる。始末書を書く。報告した人が、一番面倒な目にあう。

ある建設会社の社長は、こう振り返る。

「僕は怒ってるつもりはなかったんですよ。ただ『なんで?』って聞いてただけで。でもあとで若手に言われました。『社長の〈なんで〉が怖くて、報告する前に言い訳を三つ用意してました』って。用意してる間に、現場はどんどん悪くなってたわけです」

社長に悪気はない。だが、報告した人が損をする構造があれば、人は報告を遅らせる。それは怠慢ではない。合理的な判断である。

報告は、上がるたびに丸くなる

現場で起きた問題は、主任、課長、部長と上がっていく。一段上がるごとに、少しずつ言葉が丸くなる。「お客さんが激怒していた」は「ご不満の声があった」に。「このままだと失注する」は「一部、懸念事項がある」に。

誰も嘘はついていない。ただ、各段階で自分の管理責任が問われないよう、表現が整えられる。社長のもとに届くころには、火事は小火(ぼや)に見えている。

社長が知ったときには、もう選択肢が残っていない

悪い報告の価値は、鮮度で決まる。同じ問題でも、初日に知れば電話一本で済む。三週間後に知れば、謝罪訪問と値引きと担当替えが必要になる。報告が遅れるほど、社長に残る打ち手は減っていく。

ある卸売会社の社長は、こう語った。

「取引先が離れたって聞いたのは、契約終了の書面が届いた日でした。あとで担当に聞いたら、半年前から『最近、発注が減ってる』って気づいてたらしいんです。でも『自分で取り戻せると思った』って。半年前に知ってたら、僕が先方の社長に会いに行けたんですよ」

まず、小さなトラブルが、大きな事故になる。初期なら現場で消せた火が、燃え広がってから社長の机に届く。対応コストは、時間とともに膨らむ。

次に、社長の意思決定が、古い情報の上で行われる。良い報告だけを材料に、投資を決め、人を配置し、計画を立てる。地図が間違っていれば、どれだけ正しく判断しても、目的地には着かない。

そして最も深刻なのは、社長が現場を信じられなくなることである。「なぜ言わなかった」。不信感から、確認と承認が増える。報告のハードルは、さらに上がる。悪い報告が上がらないから詰め、詰めるから悪い報告が上がらない。このループに入った会社では、社長だけが最後まで何も知らない。

「言って」ではなく、「言える仕組み」を置け

対処は難しくない。必要なのは、社長の度量でも、社員の勇気でもない。悪い報告が、自然に流れてくる構造である。今日から試せる打ち手を三つ挙げる。

打ち手1:「何かあったら」をやめ、毎日「気になること」を聞く

報告するかどうかの判断を、社員に任せない。日報に、毎日必ず書く欄をつくる。「今日、少しでも気になったことは?」。

ポイントは、「問題」ではなく「気になること」と聞くことである。問題と呼べるかどうかの判断がいらない。お客さんの声のトーンが変わった。納期が少し怪しい。新人の顔色が冴えない。毎日書く欄があれば、「言うほどではない」が、言える大きさのまま上がってくる。「すぐ言って」と待つのではない。毎日、取りに行く。

打ち手2:悪い報告への第一声を「ありがとう」に固定する

報告を受けた瞬間の、社長の第一声を決めておく。「なんで?」ではなく、「早く言ってくれてありがとう」。原因を聞くのは、その後でいい。

先の建設会社の社長は、こう続けた。

「若手に言われてから、悪い報告にはまず『ありがとう、助かった』って言うようにしたんです。最初はぎこちなかったですよ。でも半年もすると、『社長、ちょっといいですか』が明らかに早くなった。問題が小さいうちに来るから、僕も怒る理由がなくなったんです」

報告した人が得をする。その体験が一度あれば、次の報告は早くなる。

打ち手3:現場の生の声に、社長が直接触れる経路を一本持つ

報告が何段も経由する限り、言葉は丸くなる。だから、中間を飛ばして社長に届く経路を、一本だけ持つ。全員の日報に、社長が直接目を通せる状態をつくる。

中間管理職を飛ばせと言っているのではない。管理職の報告と、現場の生の声。その両方を見比べられることに意味がある。ずれがあれば、そこに丸められた何かがある。ただし、社長が全員の日報を毎日読み、反応を返し続けるのは現実には難しい。ここを仕組みで支えられるかが、分かれ目になる。

まとめ

「何かあったら、すぐ言って」は、優しい言葉に聞こえる。だが実態は、言うかどうかの判断も、言うリスクも、すべて社員に預けたまま待っているだけである。待っている限り、悪い報告は「何とかならなくなってから」しか来ない。

悪い報告は、待つものではない。取りに行くものである。毎日「気になること」を聞き、報告にはまず「ありがとう」を返し、現場の生の声に直接触れる経路を持つ。それだけで、社長のもとには、まだ選択肢が残っているうちに火種が届くようになる。

社員が隠しているのではない。言えない構造が、言葉を止めている。構造を変えれば、人は変わる。

編集後記

以前、「叱れない・注意できない職場」について書きました。あれは、上から下へ言葉が届かない話でした。今回は、その逆向きです。下から上へ、悪い知らせが届かない。向きは反対でも、根っこは同じでした。言葉を交わすことにリスクがあると、人は黙る。黙っている間に、問題だけが育っていきます。

私たちがIsmAIを開発した背景には、この「社長が最後に知る」という構造への問題意識がありました。毎日全員の声に耳を傾けられれば、それが一番です。ですが、社長の一日は限られています。全員の日報を読み、一人ひとりに反応を返し続けるのは、気合いでは続きません。だからこそ、仕組みにする必要があると考えました。

IsmAIは、社長の考え方・価値観・言葉づかいを学習し、社員が毎日書く日報に、24時間フィードバックを返します。「少し気になることがある」と書けば、責めるのではなく、まず受け止める言葉が返ってくる。そのやりとりの中で、報告とは呼べないような小さな違和感が、自然と表に出てきます。そして、見過ごせない兆候には、社長にアラートが届きます。

導入いただいたある社長さんは、こんな話をしてくれました。

「営業の日報に、お客さんの担当者が異動するらしい、って一行があったんです。本人は世間話のつもりだったみたいで。でもIsmAIが拾って知らせてくれた。すぐ後任の方にご挨拶に行けたので、取引はそのまま続いています。以前のうちなら、契約更新の時期まで誰も気づかなかったはずです」

「社長がその場にいなくても、社長が知るべきことが、知るべきうちに届く組織」。私たちがつくりたいのは、そういう会社です。悪い知らせは、早ければ早いほど、ただの情報で済みます。それを仕組みとして受け取れる時代になりました。


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※本記事の事例は、取材・ご相談の内容をもとに一部再構成しています。