楽曲ごとに、追っていきます。

まずは、A面から。









一曲目は、作曲かしぶち哲郎さん。

作詞はなし。





え?ニコニコ





かしぶち哲郎さんの “持ち味” は、あの妖艶な歌詞の世界観もあるじゃないですか。

コレが、“得意技禁止” … えー





ではない!ガーン





って言うのが、このアルバムのトラップ。

でも、オープニングの「CLINIKA(インストゥルメンタル)」。インストゥルメンタルだからこそ、このアルバムの特異さが出てると思うんですよね。やっぱり、アルバムのオープニングは、そのアルバムの顔!

ちなみに、インストゥルメンタルになったのは、完全なる事故なのだけれど、ぶっちゃけこのインストゥルメンタルが完成度が高くて、ボーカルが入っているバージョンが想像できないって言う…。いや、実際聞いたことはあるのだけれど、違和感がすごい。そもそも、このインストゥルメンタルのどこにメロディーが入るんだ?って感じなんですよ。





ふふふ照れ





聴けばわかる。





で!





からの!





9月の海はクラゲの海
ですよ!





個人的に、最強の楽曲。作曲は、岡田徹さん、作詞はサエキけんぞうさんなんですけど。

普遍的ポップスなメロディーライン。
そこに乗る、普遍的ポップな作詞。

もう、どこをどう切っても良い歌詞。

その日の気分によって、刺さる歌詞が変わるけれど、今なら。



君のこといつも見つめてて
君のことなにも見ていない



のところかな。

でも、アレンジはかなりアヴァンギャルド。
MOONRIDERS でしか聴けないんですよ、この音。

ちなみに、初めて MOONRIDERS の楽曲もコレ。で、この曲が入っているベスト盤を勢いで買ったのだけれど、いざ聴いたら、「全然、この曲のテイストに似てないやん!ナニこのバンド!面白い!」となり、そこからズブズブと沼にハマっていくことに。照れ

そんな、凄まじい吸引力、かつ、ワンクリック詐欺みたいな楽曲でもある。



最強









スーパーシー…




スーパーシー…





超C調」。

…。

コレは曲なのか?と、言いつつ、聴いていくと変なクセになっていく楽曲。作詞作曲は、白井良明さん。

歌声は全て過去の作品からのコラージュ。バックは、オルガンと、早引きのギターのみ。

いや、マジなんなんだこの曲。

この、インストゥルメンタル → 普遍的ポップチューン → 実験的すぎるナンバー というはちゃメチャクチャな流れなのに、一つの流れとして成立しているのが面白いんです。

ちなみに、今日考えた形容詞は、「逢魔が時ミュージック」です。










そして、メンバー全員の作曲名義である E.D MORRISON 作詞 蛭子能収さんという、飛び道具も飛び道具な布陣の「だるい人」。

パッと聴くぶんにはコミックソングなのに、不思議な緊張感がある楽曲で、とにかく作詞のキレが凄い。





できれば何にもしたくない
金さえあればの四十代
ああ 金が欲しい
自由が欲しい
何もしたくない





コレだぜ?ニヤリ





コレを、朗らかに歌っている、三十代。

最高すぎる。





そして、放蕩夢見る三十代ソングは引き続き、「マニアの受難」。作詞作曲は、鈴木慶一さん。
バンドのプロデューサーでもある鈴木慶一さんが自ら課したのは、「悲しいうわさ」を越えるプログレッシヴナンバー



曲調、やりたい放題。
作詞も、やりたい放題。



それでいて、なんか終末感があるのがおかしい。



なんすかね。
入りが、児童合唱団による歌唱なんですよ。
いや、声の加工でそうなってるのかもしれないのだけれど、だからか、終末感というか、世紀末感がある。
そして、ひっちゃかめっちゃかやって、締めに歌わせる歌詞がコレ。





何の価値もない もの こと 好き





それな。

コレを言いきっちゃう、凄さ。

もう、サブカルの全部が無に帰すぞ





おねがい





そんな、テンションの高いA面。

はい、ここで終わるんです。





ぽかーんニコニコ





そんな、制限を課した結果、より暴れ回っているこの現実。ちなみに、B面では落ち着きはしますが、ぶっ飛んではいます




はぁー。




このアルバム、語るの楽しい。爆笑