二つ目のブレーキ。

より効いてないブレーキ。









170407 翠

1. Silverado

2. KOL(キックアウト ラヴァー)

3. なしくずしの愛

4. 

5. いけすかない

6. マダカレークッテナイデショー

7. EVIL EYE

8. 涙と身体

9. Turd and swine

10. RAKUEN











MOONRIDERS に続いて、ブレーキ用プレイリスト


ぶっちゃけ、こちらの場合もあんまりかかってない。


楽曲毎のアイデアとその安定感に加えて楽曲数の多さがとにかく圧倒的。


あと、MOONRIDERS に比べて聴き込んでいるというのも大きい。


当時、現在進行形で聴き込んでいた MOONRIDERS と、すでに聴き込んでいる GRAPEVINE の違い。


それは今の平沢進さんとか、ハロプロの楽曲も同じ状況で、どうにもならない開き。


(とはいえ、一部流行曲として耳に馴染んでいるハロプロはまだ開きは小さいけれど)




そして、新曲がとにかくコンスタントに届くことも地味に大きい。


結成20年を超えているバンドである。


正直一般のバンドなら、開店休業でライブに専念して、新曲は後回し、なんならベストアルバムを散発してお茶を濁すのも致し方なしというところ、二年に一回の周期で最低でも出しているのだ。



それでいてハズレなし。



それは、怖さすらある嬉しさ




一曲目の「Silverado」は『真昼のストレンジランド』から。


この曲は、たぶん一曲目が欲しくて入れたんだと思う。


その時に考えたのは、“今はピンと来てない” ということ。ここら辺が迷いどころで、このプレイリストの目的上、ほかのアーティストとのプレイリストに入れたい曲を本当は選ばないといけないのだけれど、その一方で本命の本命は実際入れたくない、の綱引きなのだ。


この曲は、本命ではないのだけれど、プレイリストには入れたいという楽曲と言える立ち位置。


ちなみに『真昼のストレンジランド』の初回盤DVDでアコギ一本で歌ってるバージョンがすごいカッコいい。




KOL』は説明不要。


死ぬほど好きなことを言ってきたので。


この曲は本命だけど、ほかのアーティストに入れようと思っても絶対に混ざらない自信しかない


この楽曲自体はセッションで作曲されているけれど、いま思うとこの楽曲から日本語ソウル路線が本格化してきている気がする。



なしくずしの愛』は、変拍子の本命曲。


この曲もほかのアーティストとは混ざり合わない気がする。


ちなみにヒトカラで一時期ハマってた楽曲。


上手くは歌えないけれど、楽しいんです。



』はシンプルなロックンロール。


曲順でここに入ってるのは、単純に面白そうだからって理由。



“鳩が群がってラァ

餌でもやろうかねェ

お前らがミナ

ひとつになろうがぁ

どぉーなるもんじゃねェ”



っていう詩から漂うプータロー感というか、与太郎感の唯一無二さ。




いけすかない』は、『Lifetime』のオープニングナンバー。


セカンドアルバムにして、テンポは遅いが圧のあるロックンロールをドッシリ演奏してるのが何とも不気味。


で、タイトルが “いけすかない” である。


当時、「こっちのセリフや」と言われてそう。

(聞いたことはない)



マダカレークッテナイデショー」は、ファンキーなロックンロールチューン。


思い出した。


このプレイリスト、ロックンロールチューンだけで作ったんだった。



“バカな娘だった

朝方だった

荒屋だった”



このおふざけと、韻律の妙な塩梅。



EVIL EYE」は、『BABEL, BABEL』収録のスピード感あふれるロックチューン。


吊橋効果とワイドショーの歌詞なんだけど、一番の聴き処は “奈良県”


こんなにカッコよく “奈良県” って歌うバンド、ていうかボーカルはいないと思う。


ちなみにギターの西川さんが奈良県出身で、有名な吊橋があるから歌詞に入れたそうな。


一応、配信シングルなので MV もあるがセクシャルすぎて、テレビでは流せないとか。



涙と身体」はファーストアルバム『退屈の花』から。


意外と聴かないファーストアルバム。


凝った作りになってるわけではなく、かといって分かりやすいかといわれればそうでもない、不思議な感触。


声も若いのもあるけれど、全体的にポップなのが好き。



Turd and swine」は、英語詩と日本語詩が折り混ざるハードロックチューン。


この手のものはお手のもの。


『Twangs』収録で、一つ前のアルバム『Sing』で、日本の “歌モノ” という価値観とロックンロールの理想的なグルーヴを確立したことで、もう一度そのグルーヴを破壊にかかってる印象のアルバム。


英語詩をあえて選んでいるのも、そこだと思うのだけれど、こういう密やかな探究心が面白いバンドなんだよなぁ。



ラストは「RAKUEN」。


この訂正線は、元のタイトルにも付けられているモノ。


この楽曲は、東日本大震災後に発表されたミニアルバムからなのだけれど、“エデン” ということばから最新作の “ねずみ浄土” とリンクするといま思う。


そういうこと抜きにしてカッコよく、ほかのアーティストとプレイリストを作ることは想定出来なかったのだけれど、いまだったら平沢進さんとの親和性が高そうと思ってる。












というわけで、GRAPEVINE ロックンロールチューンの10曲。


まあ、バラードや、より実験的なものは入ってないってだけなのだけれど。


これぞ王道と言ったものから、お遊び要素の強いものまで、MOONRIDERS とは違う楽しさ。


やっぱり手数は多い方が、好き。



それにしてもこの【プレイリスト】シリーズ、出来るだけ月を合わせてやりたいのだけれど、四月分が無駄に多すぎて追いつかなさそうなのがヤヴァイ



四年前のオレ、いったい何を考えてんだか。