村上春樹さんの「走ることについて語るとき…」より | マンション管理組合コンサルタント ㈱CIP須藤桂一の日記

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破綻する長期修繕計画の改善、マンション管理委託品質向上や大規模修繕工事のムダやムラを適正化する管理組合コンサルタントをしています。

筋肉は覚えの良い使役動物に似ている 。注意深く段階的に負荷をかけていけば 、筋肉はそれに耐えられるように自然に適応していく 。 「これだけの仕事をやってもらわなくては困るんだよ 」と実例を示しながら繰り返して説得すれば 、相手も 「ようがす 」とその要求に合わせて徐々に力をつけていく 。もちろん時間はかかる 。無理にこきつかえば故障してしまう 。しかし時間さえかけてやれば 、そして段階的にものごとを進めていけば 、文句も言わず (ときどきむずかしい顔はするが ) 、我慢強く 、それなりに従順に強度を高めていく 。 「これだけの作業をこなさなくちゃいけないんだ 」という記憶が 、反復によって筋肉にインプットされていくわけだ 。我々の筋肉はずいぶん律義なパ ーソナリティ ーの持ち主なのだ 。こちらが正しい手順さえ踏めば 、文句は言わない 。
しかし負荷が何日か続けてかからないでいると 、 「あれ 、もうあそこまでがんばる必要はなくなったんだな 。あ ーよかった 」と自動的に筋肉は判断して 、限界値を落としていく 。筋肉だって生身の動物と同じで 、できれば楽をして暮らしたいと思っているから 、負荷が与えられなくなれば 、安心して記憶を解除していく 。そしていったん解除された記憶をインプットしなおすには 、もう一度同じ行程を頭から繰り返さなくてはならない 。もちろん息抜きは必要だ 。しかしレ ースを目前に控えたこの重要な時期には 、筋肉に対してしっかりと引導を渡しておく必要がある 。 「これは生半可なことじゃないんだからな 」という曇りのないメッセ ージを相手に伝えておかなくてはならない 。パンクしない程度に 、しかし容赦のない緊張関係を維持しておかなくてはならない 。このへんの駆け引きは 、経験を積んだランナ ーならみんな自然に心得ている 。