改革する不安 改革しない不安 | マンション管理組合コンサルタント ㈱CIP須藤桂一の日記

マンション管理組合コンサルタント ㈱CIP須藤桂一の日記

破綻する長期修繕計画の改善、マンション管理委託品質向上や大規模修繕工事のムダやムラを適正化する管理組合コンサルタントをしています。

当社がマンション管理組合でプレゼンテーションをする際によくでる意見です。

「変える事に対して不安がある」
「変えた後のリスクが心配だ」
「手間がかかりそう」
・・・

 

この様な意見が出ることに共感はできます。確かに現状を維持して何も変えることなく、あたらずさわらずいくのが一番楽でしょう。

しかし「変えない事」が将来に与える、見過ごせない影響とそのリスクへ目を向け、そのリスクについて、是非一度考えて頂きたいと思います。

 

実はこのリスク、マンションに住んでいてもなかなか気が付くことができません。『管理会社がしっかりとやってくれているから大丈夫だ』と思った方は要注意です。

 

自分たちのマンションについて、その財政について、何も考えず人任せにしていると、将来的に大きな不安を抱える可能性が、かなり高い確率で現実のものとなると考えています。

 

たとえば、日常的に提案されている小規模/中規模な修繕工事は管理会社にお任せのまま、本当に提案通り進めてもいいのか? その提案事項を『今行う必要』が本当にあるのか?行うとしても『その金額』で本当に良いのか? 相見積もりをしていても全て『管理会社が用意した数社だけ』で検討して本当に良いのか?

 

そんな考えを持ったことは、検討をしたことはあるでしょうか。

 

管理会社を信頼することは勿論大切です。しかし、言われるがまま全てを行うとなると話は別です。

 

お任せの状態であるリスクは、将来の修繕積立金や管理費の値上げ問題が管理組合の大きな負担として降りかかってくることです。毎月積み立てている修繕積立金の残高が不足し、大規模修繕工事に必要な資金が確保できないという問題が、近年多くの管理組合で散見しています。本当に必要な時に工事を行うことができない、いわゆる管理組合の財政が破綻する問題へと発展します。

 

その補てんをするために、管理会社は修繕積立金の値上げを提案したり、一時金の徴収を提案したりしますが、ここでその負担を強いられ苦しむのは『マンション居住者』です。

 

だからこそ管理組合として自立した目を持つことが大切なのです。その為には、多少の手間はかかりますが、将来の問題を防止するためにはとても重要です。

 

『変える事』の不安やリスクよりも、はるかに『変えない事』のリスクと不安が招く問題が大きいということに、是非気が付いて頂きたいと思います。

 

「変える事への不安」「リスクへの懸念」「面倒そう」という漠然とした「やらない理由」で前に進むことを断念することはもったいないと思います。いずれにしても先ずは、管理会社以外の専門家の話を聞くことで情報収集してから判断をしてみては如何でしょうか?