塾代免除 電話口で泣いた | マンション管理組合コンサルタント ㈱CIP須藤桂一の日記

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『塾代免除 電話口で泣いた』 朝日新聞

平成23年3月6日記事より・・・


あの頃を思い出すと、ユミさん(17)は今も涙が出る。

「私、辞めます」。通っていた学習塾

「SHOSHIN」(神奈川県藤沢市)に電話したのは2年余り前、

中学3年の12月だった。

リーマン・ショック後の大不況。

地元は自動車工場のリストラで騒然としていた。

そんな中、別々の工場に勤める父と母が、

ほぼ同時に解雇を通告された。


ペルーに生まれ育ち、日本語が不得意な両親に、

次の仕事は簡単に見つからないだろう。

日ごろ親とお金の話はしなくても、

3万1千円の月謝が家計を圧迫することぐらい、

痛いほどわかった。


電話口の事務員にわけを話すうち、

不安に押しつぶされそうになった。

県立高校入試は2月に迫っている。

「受験、失敗するのかな」「塾、大好きなのに」。

思いがこみ上げ、涙声になった。


ところが事務員は意外なことを言った。

「お金は払わなくていいから今まで通り勉強しにおいで」

塾には、主たる生計者に不幸があった場合、

成績不問で一切の学費を免除する制度がある。


保護者の他界を想定した制度だが、

塾はこれをあてはめてくれた。

失業も「不幸」に変わりはないからと。

電話口で声を上げて泣いた。

塾の創設者の妻は父が早世して大学に行けなかった。

それで設けた制度なんだと後から聞いた。


ここまでしてもらったから、絶対に受からなきゃ。

やる気がわいた。

パティシエになりたいという中学時代からの夢に、

本気で挑戦しよう。

「フードデザイン」の授業がある高校へ、

志望校のランクを上げた。

これまでで一番勉強した。

無事、志望校に合格した。

もちろん、バラ色ではない。

父母は再就職できたものの、収入は不安定。


ユミさんはコンビニやラーメン店で週4日アルバイトをし、

高校を出てから製菓の専門学校に進むための学費をためている。

軽音楽部に入りたかったが、バイトのために諦めた。

放課後に友達からお茶に誘われると、

バイトがなくても「バイトだから」と断る。

無駄遣いはできない。


でも、とユミさんは言う。

「家族でこれからどうしようって考えるから、団結力が上がった。

親もつらいんだってわかったし、

それまで口もきかなかった兄とも話すようになった。

だから、失業は悪いことばかりじゃなかったんですよ」

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この塾での経験は、ユミさんにとって、

人生の重要な学習になったと思います。

家族の支えも大きかったのでしょう。

是非素直にすくすくと成長していただき、

そして、この経験をバネにして、

社会に大きく羽ばたいて欲しいと心から願います。