http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20140306-00010002-footballc-socc
「センタリングを上げられた時にちょっと嫌な雰囲気が出たりする回数を減らしたい」
1月8日にサンシーロでのACミラン入団会見に臨み、12日のセリエA第19節・サッスオーロ戦で新天地デビューを果たして以来、本田圭佑はコッパ・イタリア5回戦・スペツィア戦を含めて公式戦8試合に出場している。
が、公の場で口を開いたのは1月19日の第20節・ヴェローナ戦のテレビインタビューくらい。ミックスゾーンを無言で通り過ぎる彼の姿は今やイタリアでの定番になりつつある。こうした本田のクールな振る舞いが、現地メディアの批判をより助長していると見る向きもあるようだ。
その本田が、2014年W杯イヤー最初の日本代表戦だった3月5日のニュージーランド戦の後、久々に報道陣の前で口を開いた。
「ここでいいことを話す必要はないと思っています。2失点目とか、シンプルにカウンターを仕掛けてくる相手に対しての対策、センタリングを上げられた時にちょっと嫌な雰囲気が出たりする回数を減らしたいなとか、そういうことを考えています。
そのへんに1人ひとりの選手がフォーカスすれば、チームとしても対応はできたかもしれない。2失点目なんかファウル気味に押されているけど、あれで取られたら1点になってしまう。それだけいいプレッシャーをかけても、あそこで行かれると、それで試合に負けてしまうこともある。その確率を下げる作業が1人ひとり必要なんじゃないかと思いますね。
攻撃面に関しては正直、ここまでいろんな選手が出られる状況を想定してなかった。僕はベラルーシ戦みたいに前半引き分ける(点がとれない)ようなことがあれば、負ける可能性もある相手やと思っていたから。
そういう意識で入ったことが逆によかったかもしれないですね。ベラルーシくらい固めてきたらどうかなって悩みながら入ったくらいなんで。結果的にそんなに固めてこなかったですけど」
「真司が活躍してもらわないとW杯で結果を出せないだけの話」
「まあ、6点とか7点8点取れればいいんでしょうけど、普通に考えれば4点入ればサッカーの戦い方を変えてもいい。ただ、5点目6点目を取る必要がないって言っているわけではないし、実際に取りに行こうとしていたけど、それがいいところもあれば悪い場面もあった。
どういうパスをするかとかは個人戦術だと思うんですよね。もしかするとみんながキレイにやろうとしすぎていたのが、5点目を取れなかった理由かなと思います。そういう意味で今回は非常に難しい試合だった。
みんなが自分をアピールしたりすると点は入らないんですよね。それぞれの仕事に集中した時が一番シンプルに点が取れる。ちょっとしたことなんですけど、誰かが仮にワンタッチ持っただけで流れが変わるし、相手も戻れるし。そういうこともありますからね」と、本田は4-2というスコアに終わったゲームを攻守両面から淡々と振り返った。
凄まじいスタートダッシュを見せながら後半失速したこの試合の中で、彼は普段は自らが蹴っているPKを香川に譲る場面があった。これまで強い自己主張を貫いてきた本田にしてみれば、かなり珍しい場面だった。
「真司がファウルした瞬間、俺の方を見て『行かして』って言っていたから、俺は察したよね。俺も取りたかったけど、真司のあのシーンに関しては、俺よりも蹴りたい気持ちが勝っていたのかもしれないですね。まあ、俺はその後にチャンスあったわけですから、その時に決めないことの方が問題でしょうね。
(苦しんでいる真司にきっかけを与えたかった?)そんなきれいごとじゃないですよ。あくまで真司が活躍してもらわないとW杯で結果を出せないだけの話。彼が乗ることで、俺に利益がもたらされる。そういうことです」と本田は突き放すように語ったが、それも彼なりの香川への愛情だろう。そういう面倒見のいい兄貴的な一面を持っているのが、本田の本田たるゆえんである。