1億円とおかあちゃん | マンション管理組合コンサルタント ㈱CIP須藤桂一の日記

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破綻する長期修繕計画の改善、マンション管理委託品質向上や大規模修繕工事のムダやムラを適正化する管理組合コンサルタントをしています。

これは長野県大町小学校三年生の女の子の作品です。

 「とうちゃん、かあちゃんとお金と、どっちがいい」
 「そりゃ、かあさんさ」
  と、とうちゃんがいった。
 「一おく円でも」
 「うん」
 「百おく円でも」
 「かあちゃんはお金にかえられない」
 「ほんと」
  かあちゃんとけんかして、
  おいだそうとしても、
  心ではそう思っているんだなあ。
  私は胸がいっぱいで、
 「やっぱり」
  といって、肩をたたいてやった。
  (学級文集「なかま」)
一億円なら売ってもよい、などと、父親はついうっかり
冗談のつもりで言ってしまいがちなのですが、
この父親はそうではありません。
子供がまっすぐ直線的に質問をしてくるのに対して、
このお父さんもまっすぐに答えています。
こういう父親の態度は実に立派ですばらしいのです。
子供の質問を軽くあしらったり、
肩すかしをくらわせたり、
皮肉な言葉で答えたりするのは絶対禁物です。
この子はきっとふだんから母親のことを
大事に思っているのに違いありません。
そんな大事なお母さんのことを、
お父さんも大事に思っているかどうかを
確かめたかったのでしょう。
お父さんのしっかりした返事を聞いて
三年生のこの子はどんなに安心したことでしょう。
作品としても、人間の尊厳をうたったすばらしい
高貴な精神のあふれたよい作品といえるでしょう。

また先般、岩崎弥太郎(三菱グループ創始者)の生家を
高知、安芸に訪ねた方から教わったことです。
岩崎弥太郎に大きな影響を与えた母、
岩崎美和の作った「岩崎家の家訓」がありました。
一、人は天の道にそむかないこと
二、子に苦労をかけないこと
三、他人の中傷で心を動かさないこと
四、一家を大切にすること
五、無病の時に油断しないこと
六、貧しい時のことを忘れないこと
七、常に忍耐の心を失わないこと
のちにこれほど立派な財閥になった、
その生家には、それなりの「がんちく」があります。
この岩崎家では
 「おかあちゃんは、
  我が家の全財産をなげうってでも、
  かあちゃんのが断然大切だ」
と躊躇なく言える、
そんな家庭だったのでしょう。