月刊誌「致知」で読んだ話です。
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『プールに飛び込んだ校長先生』
ある高校で夏休みに水泳大会が開かれた。
種目にクラス対抗リレーがあり、
各クラスから選ばれた代表が出場した。
その中に小児マヒで足が不自由なA子さんの姿があった。
からかい半分で選ばれたのである。
だが、A子さんはクラス代表の役を降りず、
水泳大会に出場し、懸命に自分のコースを泳いだ。
その泳ぎ方がぎこちないと、
プールサイドの生徒たちは笑い、野次った。
その時、背広姿のままプールに飛び込んだ人がいた。
校長先生である。
校長先生は懸命に泳ぐA子さんのそばで、
「頑張れ」「頑張れ」と声援を送った。
その姿にいつしか、生徒たちも粛然となった。
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これは実話なのですが、
この話を聞いて、皆さんはどのように感じられたでしょうか?
私がこの校長先生だったらどうだったでしょう。
生徒たちと一緒になって笑うことはないとしても、
笑う生徒たちに対して「笑ってはいけません」と
注意することがせいぜいだったと思います。
しかし校長先生は,背広姿でプールに飛び込み、
A子さんに「頑張れ 頑張れ」と声をかけ、
その姿を見せることでにより、
多くの生徒に真の教育をしたのです。
学校は知識や技術を習得するところだけではありません。
とくに、人間として人格形成に大切な小学校や中学校での教育は、
人としての正しい行い、
勇気ある行動とはなにかを教えることのほうが大切だと、
態度で示した校長先生の行動だと思います。
生徒に教育をしようとしてプールに飛び込んだのではなく、
校長先生はこの足の不自由なA子さんが
懸命に泳いでいる姿を見て、
この子供をこのままにしておけないという
止むに止まれぬ気持ちで
飛び込まれたのだと思います。
だから先生や生徒たちすべてに
大きな感動を与えたのでしょう。
校長先生が身をもって示した無言の応援は、
A子さんのこれからの生涯を左右するほどの
大きなエールだったのではと思います。
『真心を持って人を助ければ必ず自分も人から助けられる。
これは人生の最も美しい補償の1つである』
とも言えるでしょう。
最前線に陣取るべきリーダーの
心構えとして胸にせまります。