私の尊敬する致知出版社藤尾社長のメルマガで感動する話がありましたので転用します。
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東井義雄という先生がおられました。
姫路からJRで2時間ほど、兵庫県の但東町というところで、
長い間、教員を務められた方です。
この先生のことはこれまでも『致知』で
何度か紹介させていただいています。
森信三先生ともご親交があり、森先生はこの方のことを
「教育界の至宝」と評価されています。
その評価通りに、素晴らしい先生でした。
どのくらい素晴らしいかといいますと、
教え子が50年以上たっても、この先生の思い出を語り始めると、
涙を流されるのです。
それくらい子どもたちに深い影響を与えられた先生だったということです。
「命をかけて作ったものはいつまでたっても生きている」
という言葉を私は信条としていますが、
東井先生はまさに教育に命をかけてこられたのだと思います。
だから、その仕事は何十年たっても、人々の心の中に生きているのです。
さて、その東井先生の講演録、『子どもの心に光を灯す』を
このほど出版することになりました。
平成23年に出版した『自分を育てるのは自分』の第2弾ですが、
その中で東井先生が1人の小学1年生の男子の作文を紹介しています。
その作文をここに紹介します。
こういう作文に、じっと目を注がれるところに、
東井先生の祈願が聞こえてくるような気がします。
~ぼくのむねの中に~ ――小学1年生の浦島君の作文
「おかあさん、おかあさん」
僕がいくらよんでもへんじをしてくれないのです。
あのやさしいおかあさんは、もうぼくのそばにはいないのです。
きょねんの12月8日に、かまくらのびょういんで、
ながいびょうきでなくなったのです。
いまぼくは、たのしみにしていたしょうがく1ねんせいになり、
まい日げんきにがっこうにかよっています。
あたらしいようふく、ぼうし、ランドセル、くつで、
りっぱな1ねんせいを、おかあさんにみせたいとおもいます。
ぼくはあかんぼうのとき、おとうさんをなくしたので、
きょうだいもなく、おかあさんとふたりきりでした。
そのおかあさんまでが、ぼくだけひとりおいて、
おとうさんのいるおはかへいってしまったのです。
いまは、おじさんおばさんのうちにいます。
まい日がっこうへいくまえに、おかあさんのいるぶつだんにむかって、
「いってまいります」をするので、おかあさんがすぐそばにいるようなきがします。
べんきょうをよくしておりこうになり、
おとうさんおかあさんによろこんでもらえるようなよいこになります。
でも、がっこうでせんせいが、おとうさんおかあさんのおはなしをなさると、
ぼくはさびしくってたまりません。
でも、ぼくにもおかあさんはあります。
いつもぼくのむねの中にいて、ぼくのことをみています。
ぼくのだいすきなおかあちゃんは、
おとなりのミイぼうちゃんや、ヨッちゃんのおかあさんより、
1ばん、1ばんよいおかあさんだとおもいます。
おかあさん、ぼくはりっぱなひとになりますから、
いつまでもいつまでも、
ぼくのむねの中からどっこへもいかずにみていてください。