WEB記事で見つけたものをコピペしました。
是非ご一読下さい。
完全に制度疲労を起こしています。
**************************
生活保護世帯の増加に伴う社会の負担増が顕著だ。 厚生労働省によると、被保護世帯数は152万世帯、209万人(今年2月) で、給付額は年3.3兆円に達したという。そのうち約半分の1.6兆円が医療扶助費である。消費税歳入が約10兆円であることを考えると、実に消費税約2%相当額を医療扶助費に費やしている計算となる。今回は、こうした実情について医療現場から報告したい。 国立大学病院勤務医
■冷暖房完備、3食・看護付きの病院に居座る患者達
「こんな状態で帰れるわけないじゃない」
普段は静かな病棟で怒号が響きわたる。要求すればするほど、得をするいわゆる「ゴネ得」が医療の現場では横行し、次のような会話も日常のようなものだ。
「もう入院治療をしなくても大丈夫ですよ」
「そんな事言って家で何かあったら、あんた達訴えるからね」
70歳前後に見える女性が退院を巡って病院職員と言い争いをしていた。普段は生活保護を受けながら近くのアパートに一人で住んでいるが、足の調子が悪く病院通いをしているとの事であった。今回は足に感染を起こした為に治療目的で入院していた。入院して一週間が経過して医師からは退院許可が出たものの 、アパートでの一人暮らし再開にはまだまだ不安だったようだ。
この女性が入院継続を主張するのも理解できる。というのも入院していれば、冷暖房完備の部屋で一切の家事をしなくても3食が提供される。体調面、その他困った事があれば優しい看護師がたいてい何でもしてくれる。あらゆる医療も常時受ける事ができる。
このような至れり尽くせりのサービスがほぼ無料で受けられるのであれば、少しでも体調に不安があるうちは誰だって入院していたい。退院を拒否して当然とも言える。ただこういった退院拒否は何も生活保護受給者に限ったことではない。自宅では介護を仕切れなくなった高齢者を、医学的には適応がなくても療養施設より遥かに安価に入れる病院に入院させそのまま退院を拒否するといった光景もまま見られるのが現状である。
■通常より手厚い医療を受けられるケースも?
生活保護法 に対する甘えはなにも患者側に限った事ではない。医療者側にも存在する。生活保護を受ける事でより手厚い医療を受けられる可能性すらあるという。
医療施設側にとってみれば、高価な薬剤を使用したり、入院期間が延びたとしても医療費の不払いが発生しないという安心感があり、手厚い医療に繋がるようだ。
「この患者さんは生活保護だからもう少し入院させておこう」という会話も病院職員からは聞こえてくる。
治療は無事終了し退院しても良いのだが、もう少し入院させておく。生活保護に限らず、患者の自己負担がほぼ無料なのを良い事に必ずしも必要のない医療が、繰り広げられているのを目撃する事は少なくない。
聞いたところによると、入院時に全身のレントゲン写真やCT検査をするところもあるというのだから驚きである。
国、地方自治体が全額を負担するという過度な社会保障が一部の利用者、提供者の間でモラルハザードを起こしつつあるとも言える。
■社会保障の充実、すなわち増税?
ここまで読んでくると医療扶助制度の存在自体が疑問に思えてくるかもしれない。例えば年金で生計を立てている高齢者や、生活保護は受給していないものの同程度の収入しかない方の場合は医療費を支払う必要があるのにどうして生活保護受給者は医療費を支払わなくても良いのか。
その答えは生活保護法の中に存在する。
生活保護法5章34条では、「医療扶助は現物給付によって行うものとする」と規定されている。つまり、必要とする医療は個人によっても差が大きいので、一律な金銭面での補助ではなく実際に診察や薬剤を提供する事で扶助しようというわけである。
ちなみに生活扶助、住宅扶助、教育扶助などは地域によって額面に差があるものの金銭給付となっている。
ひじょうに良く考えられた制度ではあるが、昭和25年に制定されてすでに半世紀以上。社会的弱者を守るはずのセーフティーネットが一部の利用者に甘えを生み、また制度自体を悪用する者も目立つようになってきた。
福祉サービスの適正利用なくして、社会保障の充実は図れない。社会保障制度の維持に必要なのは増税だけではなく、制度そのものの改革なのかもしれない。