「旧々耐震基準」マンション耐震化 | マンション管理組合コンサルタント ㈱CIP須藤桂一の日記

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破綻する長期修繕計画の改善、マンション管理委託品質向上や大規模修繕工事のムダやムラを適正化する管理組合コンサルタントをしています。

これまでもこのブログで触れたが、ここで言う「旧々耐震基準」とは、1971(昭和46)年以前に、建築確認を受けた建築物のことをいう。

1971年(昭和46年)6月17日 に建築基準法施行令改正が行われ、その後1968年十勝沖地震の被害を踏まえ、鉄筋コンクリート造の耐震基準を強化し、ここから「旧耐震基準」となり、1981年(昭和56年)6月1日 建築基準法施行令改正があり、「新耐震基準」となった。

阪神・淡路大震災で無残にも倒壊したマンションをテレビで多く見た。実は、このほとんどが旧々耐震マンションだった。東日本大震災を経験した私たちは、あの惨状を考えると、耐震化促進の提言はよく理解できる。一刻も猶予できないとも思う。

しかし、中小規模マンションなどには改修資金を手当てできるところはほとんどない。行政が支援するしかないが、その財源もまたどう捻出するか難しい問題が立ちはだかっている。 

(社)高層住宅管理業協会は、「旧々耐震基準マンション管理物件調査結果」を発表した。調査対象会員社は401社、回答数は312社(回収率77.8%)。回答した会員社が管理する、1971年4月以前に建てられた旧々耐震基準マンションの管理組合数は823組。

2012年3月31日現在までに耐震診断を行なったことのある管理組合は111(予備・簡易:56、精密:47、両方:8)組で、実施率は13.5%にとどまった。耐震改修実施済みの組は38で、実施率は4.6%。東日本大震災以降、全国で23組、首都圏で20組が耐震診断を実施したことが分かった。

また、層崩壊(圧壊)等の大被害が生じるといわれているピロティを有する管理組合は244組(29.6%)、そのうち耐震改修を実施した管理組合は28組(11.5%)。耐震診断・改修を実施する際に必要な図面の保管状況は、意匠図556組(67.6%)、構造図431組(52.4%)で、構造図の保管は約半数にとどまった。

これは、行政が動かなければ改善される問題ではないと思う。今後の行政の動きに注目したい。