大規模修繕工事を実施すると建物の資産価値が上昇する? | マンション管理組合コンサルタント ㈱CIP須藤桂一の日記

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破綻する長期修繕計画の改善、マンション管理委託品質向上や大規模修繕工事のムダやムラを適正化する管理組合コンサルタントをしています。

大規模修繕工事を実施するための殺し文句に「マンションの資産価値が上がります」と工事実施するとマンションの価値が上がるような台詞が出てきます。これは管理会社・工事会社各社からよく出てくる言葉です。

しかし私は、全くマンションの資産価値は上がらないと考えています。

では「資産価値」とはなんでしょうか?わかりやすく言うと、マンションの中古の売買価格だと思います。

つまり会社経営的な側面でバランスシート上に置き換えて考えてみると、大規模修繕工事の手前では、建物の劣化が進み、建物の価値は落ちて来ていますが、実は修繕積立金残高は豊富です。

一方で大規模修繕工事が終了すると、建物の価値は上がってきているでしょうけれども、現預金の修繕積立金残高は大きく減ります。

つまり、このバランスシートの全体面積は大規模修繕工事の手前でも工事後でも変わるものではありません。

現実的にも大規模修繕工事終了をしたら、マンションの売買価格が一気に値上がりしたなんて話も聞いたことがなく、大規模修繕工事を実施したからと言って、マンションの資産価値が上がるなんて思わないほうがいいでしょう。

一般的に資産価値向上を考えると、まずは修繕積立金をしっかりと貯めておくこと、それから管理費と修繕積立金がリーズナブルで、長期的に破綻を迎えないことだと思います。