理事が1年おきで全数入れ替えの管理組合において、引継ぎがしっかりとやられている管理組合はほとんどありません。
実際に「輪番制」で役員が「総入替」になってしまう場合、前期理事会が一生懸命取組んできた活動が、新理事会に継承される事が難しく、再度「一からの仕切り直し」になってしまいます。
それが、何期にも渡り行なわれることで、そのマンション独自での問題点の抽出や、改善事項が沙汰やみになってしまい、管理会社任せの管理組合になってしまいます。
新旧役員の引継ぎの仕方も、管理組合や時の理事によってまちまちで決まった形式や方法はありませんが、よくあるパターンは新旧理事会役員が一度だけ集まり、口頭ベースで簡単に引継ぎが行なわれるだけで、ペーパーベースで明確な引継ぎはあまり行なわれていないのが現状です。
また、管理会社からすると自社に都合の悪い事を闇に葬むる良い機会でもあるため、積極的に新旧理事会の引継ぎを協力することは少ないようです。←実はここがポイント!
そこで、最低でも以下の5点はしっかりと引継ぎをしておきましょう。
1.マンション管理会社へ依頼中の事項
2.前期理事会から新理事会への懸案・心配事項
3.引継ぎ重要保管物リスト(印鑑・損害保険証券・通帳等)
4.引継ぎ資料・物品リスト(ファイル・データ記録媒体・物品等)
5.その他連絡・引継ぎ事項 などです。
最低でも口頭レベルで上記の引継ぎがされ、できれば書面でも引き継ぎが理想です。
本来は管理会社主導で実施するといいのでしょうけれども、そこまでケアしてくれる管理会社やフロント担当者を見たことがありません。
任期2年の半数改選であれば、引継ぎができてなくても、半分の理事は、それまでの1年間の経緯や議論を見ているので、自然に引継ぎができているレベルで議事が進むのですが、まだまだ多くの管理組合では1年の全数改選となっています。
特に大型のマンション管理組合では、できるだけ早く全員が理事を経験することはいいことだと思いますので、私の結論は理事会や輪番制が最適です。
しかし、1年の全数改選では弊害も現れてきます。
そこで、引継ぎに時間をかけるといいでしょう。
できれば、理事会は「のりしろ」を設けて、3ヶ月ぐらい旧理事と新理事が必ず理事会に出席するとか、一定の理事はオブザーバーで次期の理事会に参加できる仕組みにするとか、単純な数分間程度の引継ぎだけでは物足りないと感じますが、それでも新理事は何がなんだかわからない状態です。
マンションにおいて、また新/旧理事の個性で違うと思いますが、最低限の引継ぎはしっかりと時間をかけてやるようにしましょう。