私も一応、経営者の端くれですから、経営に対する苦労を知っています。
経営していて、一番大変なことは、商品を評価してもらうことではありません。
その商品を買ってくれる顧客を獲得するということです。
いくら、努力していいものをつくっているといっても、それが顧客に届かなければ経営は成り立ちません。
ちょっと前の話では、ビデオデッキの規格争いで、ベータがVHSに負けました。
これは、決して品質が劣っていたわけではありません。
それを評価して買ってくれる顧客獲得に負けたのです。
いいものがそのまま顧客の獲得につながらないから、経営はむずかしいのです。
そんな私たちの目から見ると、マンション管理会社の経営者は天国にいるようです。
ほとんどの管理会社は、親会社がデベロッパーやゼネコンです。
開発したマンションの管理をそのまま子会社であるマンション管理会社にまわしてくれます。
普通の経営者なら、どうやって顧客になってもらうかに最も関心があり努力します。
でも、マンション管理会社の経営者はそんな努力をまったくする必要がありません。
親会社であるデベロッパーやゼネコンは毎年、0から売上げを積み上げています。
毎年、顧客を獲得しなければ売上げをつくることはできません。
最近は建設業界も厳しくて、各社とも予算達成に必死に努力しています。
ところが、子会社のマンション管理会社は、口をあけて待っているだけで、親会社から安定的に仕事が入ってきます。
たとえ、その年、1件も獲得できなくとも、これまでの売上げがなくなってしまうわけではないのです。
よっぽどのことがない限り、それまで管理してきたマンション管理組合から契約を解消されてしまうことはありません。
しかも、そのプライスは、競争原理が働くものではありません。
マンション管理業界って、とってもいい業界なのです。