あんなにハマってたおもちゃなのに。
さて
もう一度か。
今度も憂鬱なデートだが、もしかしたら本当に悪気なく、いい人かも知れないし。
そう前向きに、自分に言い聞かせて当日に臨んだ。
前回、蕎麦屋で面倒なことになったため、今度はホテルのランチを予約した。
ここは定番のホテルらしく、世話好きAさんが予約を入れて下さったのだ。
約束の時間。
Mさんは10分前ではないにしろ、時間前に現れてくれた。
が、席に着いて会話が始まっても、相変わらず目は合わせようとせず、
合いそうになると目線を下に(胸に)落とす。
試しに、Mさんが目線を落とすと同時に、胸に両手を重ねて置いてみた。
えっ、というようにMさんは顔を上げ、その日初めてちゃんと目を合わせることが出来た(笑)
何か気付いてくれたかなあ・・・。
さて、運ばれてきたメニューはハンバーグのランチ。
Mさんは、こちらが美味しいと言えば「美味しいですね」と普通に返してくれる。
このあたりまでは会話もそこそこ弾み、まあ好調だった。
が、どうしても我慢ならないことが。
洋食だったので、ライスがお皿に盛られている。
それを食べる時、フォークで乱暴に上からすくおうとするので、
お皿が踊ってがっちゃん、がっちゃんと鳴るのだ。
恥ずかしい。
カンベンして欲しい・・・。
そこそこ良いホテルで!
いや、ホテルでなくてもファミレスでも嫌だけど。
黒スーツのウェイターさんが、白いナプキンを手に立っているのだが、
音が鳴るたび、何かアクシデントがあったのかとチラチラこちらを見るのだ。
ためらったが、3回目にそれをやった時、さすがに言わせてもらった。
「あの、音を立てないで下さい。左手をお皿に添えれば。」
ああ、はあ、とMさんは意外そうに返事をした。
10以上も年上のいい大人に、こんな躾のような注意をするのは私の方でも嫌だった。
隣のテーブルの女性二人連れも、チラチラとこちらを見る。
もう、さっさと出たい。
またもや、これといった話も出来ずに今日も終わるのか。
食後のコーヒーもそこそこに、もう出ましょうかと声を掛けた。
はあ。

